思春期の子どもが抱える4つの悩みや葛藤を親向けに解説します!

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思春期の子ども は、さまざまな悩みや葛藤を持っています。子どもによっては深刻に悩んでしまい、精神的に病んでしまうこともありますね。

思春期の子どもが持つ 悩み葛藤 には、どのような意味があるのでしょうか。また、どのような精神状態のときに、親が注意して見守る必要があるのでしょうか。

今回は、思春期の子どもが抱えやすい悩みや葛藤、そして思春期の子どもに対する親の向き合い方について見ていきたいと思います。
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思春期の子どもが抱える4つの悩みや葛藤


子どもが思春期を迎えたということは、順調に成長している証 ですね。子どもから大人へなるための階段を1段上ったことになります。

多くの方は、子どもの身体的な成長の方に目を向けがちです。しかし、思春期の本質は「親からの自立」「自己の存在意義の追及」などについて悩み、考えながら「自分」を探すところにあるのです。

簡単に言ってしまえば、「自立」と「依存」、「自分探し」の中で精神的に悩み、葛藤する ということです。

それでは、思春期の子どもが抱えやすい悩みには、どのようなものがあるでしょうか。

①親に対する葛藤


思春期の子どもは、親や教師から自立しようとします

自分の中で答えを探し出して行動しようとするため、子どもは親の意見に反発するようになるのです。自分で考え、納得したことにしか従わなくなる ということです。

また、この時期の子どもは自立しようとしている一方で依存もしています。いつもツンツンしている子どもが、急に甘えてきてびっくりした経験を持つ方も多いのではないでしょうか。

親から自立しようとしていますが、「親に見てもらいたい。」「構ってもらいたい。」という想いも強く持っています。「自立」と「依存」の中で悩み、葛藤するのです

②自分探しに対する葛藤


思春期の子どもは、「自分とは何だろう。」という疑問を持ちます。「自分探し」をするために、これまでとは違う新しい物事に興味を持つことも多いです。

あなたは、思春期になって急にあるアーティストや芸能人などに熱中するという経験がありませんか。それも1つの自分探しだったのです。

また、将来自立し、自分の力で生きていかなくてはいけないと自覚するのもこの時期です。自分の存在について、悩み、葛藤するのです

③身体的な成長に対する葛藤


思春期を迎えると、子どもの身体はどんどん大人に近づいていきます。

身体の成長は急速ですが、心の成長はとてもゆっくりです。そのため、自分の心が身体の変化に追いつかず、心が不安定になってしまうのです

また、異性に対する興味や関心についても悩む時期です。「○○さんのことが好きでどうして良いのか分からない。」「○○君が気になって他の女子が○○君と話をしているとモヤモヤする。」というかんじですね。

親の心得 あなたからの評価も気にしている

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思春期の子どもは、周りからの評価がとても気になります

「自分がどのように思われているのだろう。」「嫌われていないだろうか。」などと、周りの目や他人の顔色をうかがいながら生活しているのです。

よく勘違いされることが多いのですが、この時期の子どもは友達や異性からの評価だけでなく、あなたからの評価も気にしています。

「お兄ちゃんはできたのに。」「○○ちゃんはすごいね。うちの子は…。」などと言って、他人と比較していませんか。子どもの心に大きな傷をつけることになります。気をつけてください。


④万能感に対する葛藤


小学校低学年~中学年くらいまでは、「将来なんでも好きなものになれる。」「みんなが自分のことを考えてくれている。」といった 万能感 を、少なからず持っています。

「自分が主役」とまではいかないにしろ、ある程度の自信を持っていることが多いです。

しかし、思春期になると、「自分とは何だろう。」と悩み始めます。自分自身を見つめることになりますね。

自分の将来や周りの環境に対して、現実的(少し批判的)になり、万能感を失っていくのです。将来や社会について不安を抱き、悩み、葛藤するのです

いかがでしょうか。これが、思春期の子どもが抱える4つの悩みや葛藤になります。

次に、子どもが悩んでいるのか、それとも精神的に不安定になり病んでしまっているのかについて、見ていきたいと思います。

この時期の子どもは、単なる思春期の悩みや葛藤ではなく、病気になってしまっていることもあります。もしかしたら、あなたの子どもにも当てはまるかもしれません。要チェックです。

悩み・葛藤と病気を見分ける


これまでお話ししてきたように、思春期の子どもはさまざまな悩みや葛藤を抱えています。この時期の子どもは精神的に不安定で、とても悩んでいます。

思春期の子どもが悩みや葛藤を持つのは、「普通」のことです。しかし、単なる悩みではなく、精神的に病んでしまったり病気になってしまったりすることもあります。

あなたは、「子どもが悩んでいるのは思春期だから仕方ない。」などと考えていませんか。この考えはとても危険です。

思春期の子どもの心は、とても不安定です。強いストレスや悩み、葛藤を繰り返すことによって、病に陥ることもあるのです。

そのため、あなたは普段から 「悩み・葛藤」と「病気」の2つの視点 から子どもを見る必要があります。この時期の子どもの病として特に気をつけなくてはいけないのは、摂食障害統合失調症 です。

それぞれについて見てみましょう。

◆摂食障害
思春期の子どもは周りからの目を気にします。現在、痩せていることを「良いこと」だと考えている中学生・高校生が少なくありません。

少しでも痩せようと食事制限をしたり運動をしたりするのですが、時にその思いが行きすぎてしまうことがあります。

◆統合失調症
強いストレスや不安 などにより、妄想やめまい、幻覚などを引き起こすことがあります。気力を失い、精神的に激しく混乱している状態です。

子どもの悩みや葛藤がひどく、日常生活に影響が出ているようでしたら、早めに病院に行きましょう。精神科などで対応してもらえます。

このような症状がみられている場合、少しでも早い治療がカギになります。「もう少し様子を見てから…。」などと、のんびりしていてはいけません。

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まとめ
・思春期は、自立と依存、自分探しの中で悩み葛藤する。
・子どもはあなたからの評価を気にしている。
・思春期の子どもは悩みがひどく病に陥ることもある。病気かもと思ったらすぐ病院へ。