二人展「ネオ妖怪展/Parallel(パラレル)」が12月6日、代官山のマンション「キャッスルマンション代官山」のギャラリー「Gallery子の星」で始まった。
イラストレーター松本沙希さんと立体造形家・森井ユカさんの二人展。松本さんはCzech在住で、チェコの子供服ブランドのテキスタイルデザインや紅茶ブランド「リプトン」のキャンペーンイラストなどを手がけた経験を持つ。森井さんはポケモンカードゲームのイラストレーションや全日本空輸(ANA)の機内誌「翼の王国」での連載などを手がけている。
共に、渋谷にキャンパスを構えるデザイン専門学校「桑沢デザイン研究所」(神南1)を卒業した同窓生。同時に、同校で非常勤講師を務めている森井さんの「最初の生徒の一人」だったのが松本さんだという。
先輩後輩、講師生徒、アーティスト同士というつながりがあるほか、「偶然にも」互いに数年前から「妖怪」をテーマに作品を創作をしていることから、森井さんから二人展を提案した。二人が共に「新しい妖怪像」を創造していることもあり、「ネオ妖怪」をテーマにした。
松本さんは、百鬼夜行絵巻や、「人の想像が具象化されたもの」という妖怪の考え方を基に生み出したストーリーやキャラクターのイラストレーション約20点、陶器に絵付けした立体物約15点を展示(会期中に作品の入れ替えあり)。
森井さんは、第六十九候の季節(1月15日~19日ごろ)の「きじ始めて鳴く」など暦「七十二候」をモチーフに、「人間が知らず知らずに望んだ」ことで生まれ出た福音をもたらす猫妖怪72匹の立体物72体を展示する。
森井さんは「『妖怪』は遠い昔から伝承され、江戸時代にその文化が花開き浮世絵から現代の漫画やアニメ、ゲームに至るまで多大な影響を与え続けているキャラクターデザインの原点」と言い、「イラストレーションと立体造形で私たちならではの妖怪を表現した。想像力の結晶であり人の心を映す鏡をぜひご覧ください」と呼びかける。
開催時間は12時~19時(金曜・土曜は14時~21時)。入場無料。火曜定休。今月15日まで。