インフルエンザ患者が過去最多 前週比1・51倍、薬不足も

 厚労省=東京・霞が関
 厚労省=東京・霞が関
 厚生労働省は9日、全国約5千の定点医療機関から昨年12月23~29日の1週間に報告されたインフルエンザ患者数は計31万7812人で、1医療機関当たり64・39人になったと発表した。現行の統計を開始した1999年以降、最多となった。前週に続き全国平均で警報レベルとされる30人を上回った。前週比は1・51倍で、10週連続増。一部で医療の逼迫や治療薬の供給不足も起こっている。

 厚労省の担当者は「冬休みに入り、行動範囲が徐々に広まったことも一因ではないか」と話した。

 国立感染症研究所によると、1週間に全国の医療機関を受診した推計患者数は約258万5千人。直近5週間で検出されたウイルスは、2009年に新型として流行したA型のH1N1が96%、例年2月ごろから流行するB型が1%などだった。

 ジェネリック医薬品(後発薬)大手の沢井製薬は、インフルエンザ治療薬「タミフル」の後発品の製造が急激な感染拡大に追い付いていないとして、供給を一時停止すると明らかにした。再開は1月下旬~2月上旬を予定している。


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