【ワシントン=黒瀬悦成、塩原永久】トランプ米大統領は10日、ホワイトハウスで記者団に対し、トランプ氏が出席を予定しているスイスでの世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の開幕日の22日までに米連邦政府機関の一部閉鎖問題が解決しなかった場合は「出席を取りやめる」と表明した。
トランプ氏は一方で、メキシコ国境の壁建設費の予算計上をめぐる民主党との対立が22日までに解決し、政府機関が再開された場合は予定通りダボス会議に出席する意向を示した。
米紙ウォールストリート・ジャーナルが9日、複数の米政権高官の話として伝えたところでは、仮にトランプ氏が出席した場合、現地に12時間だけ滞在する強行日程となる見通し。
また、政府機関閉鎖が会議の開幕日まで長引いた場合はトランプ氏はムニューシン財務長官を代理出席させ、米代表団の規模も大幅縮小するとしている。
トランプ氏は9日、壁建設をめぐり民主党指導部とホワイトハウスで再会談したが、物別れに終わった。民主党のシューマー上院院内総務はトランプ氏が「かんしゃく」を起こして席を立ったと説明した。