世界一の高級マンション裏にホームレス施設 NY、対応苦慮 住民「まさか近所に…」

米ニューヨークのマンハッタンで、ホームレスのためのシェルターに変わる「パークサボイホテル」(左奥)。隣には高級ホテルの入り口があり、周辺住民との間で論争が起きている(上塚真由撮影)
米ニューヨークのマンハッタンで、ホームレスのためのシェルターに変わる「パークサボイホテル」(左奥)。隣には高級ホテルの入り口があり、周辺住民との間で論争が起きている(上塚真由撮影)

 【ニューヨーク=上塚真由】米ニューヨーク市で路上生活者(ホームレス)が増え続け、その対策をめぐり議論が起きている。ホームレスの支援に力を入れるデブラシオ市長は5年間で計90のシェルター(保護施設)を増やすことなどを発表。こうした中、マンハッタンの最高級高層マンションの裏側にもシェルターができることになり、住民の困惑は広がっている。

 マンハッタンのセントラルパークからも近い58丁目にある「パークサボイホテル」。デブラシオ氏は16日、このホテルを、来月にもホームレスの単身男性用のシェルターとして新たに利用すると発表した。

 マンハッタン中心部での計画には、衝撃が広がった。同ホテルの裏側には、75階建ての高層ビル「ワン57」がそびえ立つためだ。高級ホテル「パークハイアット」が入るほか、居住フロアがあり、最上階のペントハウスは建設当時には1億ドル(約120億円)以上で売買されたとされ、「世界で最も高価なマンション」とうたわれた。

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