ロシア革命100年

ベラルーシでも抗議行動 ソ連崩壊は「未完」だった? 

 今年は1917年のロシア革命から100年の節目。ロシアの一部識者には、91年のソ連崩壊も一種の「革命」ととらえ、それが「未完」だったとする見方がある。05年の第一次ロシア革命が中途半端に終わり、17年に再燃したのと同様、ソ連崩壊の原動力となった民主主義や民族自決への希求が、時を経て再び表面化する-という視点だ。

 これを裏付けるように、ロシアの兄弟国ベラルーシでも2月以降、異例の反政権デモが続いている。「欧州最後の独裁者」と称されるルカシェンコ大統領が、貧困層に課税する新法を導入したことへの抗議だ。25日には首都ミンスクで数千人がデモを行い、700人以上が治安当局に拘束された。「ベラルーシ人」の民族意識や欧州志向が強まり、反政権運動につながっている側面もある。

 05年の第一次革命は、皇帝への請願を行おうとした群衆に軍が発砲した「血の日曜日事件」が端緒。皇帝は選挙制の国会開設などを約束したものの、情勢が落ち着くと反転に出た。ロシアでは2000年以降、ソ連崩壊後の混乱や困窮に対する反動から、プーチン大統領の強権統治が支持を得てきた。(モスクワ 遠藤良介)

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