万博で人気「ミライ人間洗濯機」の量産化が決定 すでに6台が契約、ホテルなどで導入へ

大阪ヘルスケアパビリオンで展示されている「ミライ人間洗濯機」=大阪市此花区の夢洲
大阪ヘルスケアパビリオンで展示されている「ミライ人間洗濯機」=大阪市此花区の夢洲

未来の健康や医療を体験できる大阪・関西万博のパビリオン「大阪ヘルスケアパビリオン」の目玉の一つで、体を自動洗浄する「ミライ人間洗濯機」について、万博閉幕後にホテルなど複数の施設が導入を決めたことが5日、分かった。

人間洗濯機は1970年大阪万博でも展示された。70年万博後、ワイヤレス電話やテレビ電話、動く歩道などが実用化されたが、人間洗濯機はコストや実用面などからそのままの形では社会実装されなかった。今回、半世紀を経て一般社会でもお目見えとなりそうだ。

ミライ人間洗濯機を出展している、シャワーヘッド製造・販売を手掛けるサイエンス(大阪市淀川区)によると、計6台が契約済みで、国内のホテルや旅館、レジャー施設などへ導入される予定。特殊な形状で場所により設置費用などが大きく異なるため値段は明らかにしていないが、「高級外車1台分くらい」という。うち1台は大阪市内のホテルに導入される予定。

現在パビリオンで展示されている1台は閉幕後、11月中旬以降に新大阪にある同社ショールームで引き続き体験展示に使用される。

同社によると、サイズなどから社会実装は難しいとして、当初は販売を目的としないパビリオン展示用の〝1点もの〟として約1億円で製作したが、「このままの形で欲しい」との声が多くあり、量産化を決めたという。

担当者は「一般の人に体験してもらい、感想が広まったのも大きかったのでは」と話し、「こすらずに体がきれいになり、心も洗える体験を多くの人に味わってほしい」と期待を込めた。

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