自民党・高市早苗総裁が22年乗った愛車スープラを展示している奈良の博物館に来場者4倍

レストアを終えたスープラに乗り込む高市早苗氏=奈良県田原本町、令和4年10月
レストアを終えたスープラに乗り込む高市早苗氏=奈良県田原本町、令和4年10月

自民党の高市早苗総裁の誕生を機に、奈良トヨタが整備復元した旧車を集めた自動車博物館「まほろばミュージアム」(奈良市)が注目を集めている。館内には高市氏が長年愛用したトヨタのスポーツカー「スープラ」を展示。総裁選翌日の5日の来館者数は普段の4倍となるなど、新総裁の愛車を見ようと多くの人が訪れている。

同館には、1960年代から2010年代に製造された初代カローラやクラウンといったトヨタの名車が並ぶ。高市氏のスープラ(平成3年製)は、白いボディーと赤で統一された内装が特徴。高市氏が人生で初めて購入した車で、22年間乗り続けた後は県内で保管されていた。

レストアされた高市早苗新総裁の愛車「スープラ」。横には等身大のパネルも=奈良市
レストアされた高市早苗新総裁の愛車「スープラ」。横には等身大のパネルも=奈良市

奈良トヨタグループは令和4年、8カ月かけてスープラのレストア作業を行った。部品の洗浄や補修を行い、入手不可能な部品は複製して交換。レストアを終えた愛車と対面した高市氏は、「ここまできれいにしてもらってうれしい」と技術者らに感謝の言葉を述べ、自らハンドルを握って乗り心地を確かめた。

7日に訪れた奈良市の寺院職員、井上康之亮さん(68)は「22年も同じ車に乗る高市さんなら、国民のこともきっと大事にしてくれるはず」と期待。名古屋市の会社役員、長安暢彦さん(59)は総裁選を通して「古い車を大切にする(高市氏の)人柄や政策に触れる機会が増え、一気にファンになった。愛車を一目見られて満足」と喜んだ。

同館の休日の来館者数は50人程度だったが、総裁選翌日の5日には200人を超え、問い合わせも相次ぐ。奈良トヨタサービス部の利根川優介課長代理は「レストアの技術を見てもらう機会になる」と歓迎する。

11月3日には、スープラを含む約5台の車が同社の社員の運転で、三重県・賢島に向けて出発する予定。新総裁の愛車が実際に公道を走る様子を見ることができそうだ。(木村郁子)

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