指示役は同一アカウント名、実行役は闇バイトで募集 浮かぶ関連性 首都圏で相次ぐ強盗

8月以降、首都圏で相次ぐ強盗事件で、警視庁と神奈川、埼玉、千葉の3県警は18日にも合同捜査本部を設置し、本格的な捜査に乗り出す。

警察庁などによると、これまで東京、千葉、埼玉、神奈川の4都県で少なくとも7件発生し、計20人以上が逮捕されている。その後も関連が疑われる事件が続いている。

捜査関係者によると、東京都練馬区で9月に男性が車で連れ去られる監禁事件で逮捕された実行役の男5人は闇バイトで集められたとみられ、秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」で犯行について指示を受けていたという。男らのスマートフォンを解析したところ、指示を受けた相手の通信アプリのアカウント名が、埼玉、神奈川両県で起きた計3事件の指示役とみられる人物のアカウント名と同じだった。

また、今月1日に埼玉県所沢市の住宅で起きた強盗致傷事件の容疑者2人が、前日に東京都国分寺市で発生した強盗致傷事件に関与した疑いが強まっており、警視庁は近く2人を再逮捕する方針。捜査関係者によると、9月18日にさいたま市で発生した事件は所沢事件、国分寺事件とも指示役が重なっている可能性が高いという。

また、国分寺事件への関与が疑われる男はリフォーム業の経験があり、被害女性も昨年末ごろから飛び込みのリフォーム業者に高額の工事を任せていたことから、リフォーム業者の顧客名簿が強盗事件に使われているとの見方もある。捜査関係者によると、男の勤務先と被害女性方の施工業者は別のため、関連については慎重に調べている。

関連が徐々に浮かびあがってきた一連の強盗事件。警察当局は背後に同じ指示役がいる可能性があるとみて、「匿名・流動型犯罪グループ」の関与も視野に調べを進めている。

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