都知事選政見放送で脱衣の内野愛里氏、インパクト重視も親には「色仕掛けはだめ」と言われ

政治団体「カワイイ私の政見放送を見てね」の内野愛里氏=5日午後、東京都中央区(奥原慎平撮影)
政治団体「カワイイ私の政見放送を見てね」の内野愛里氏=5日午後、東京都中央区(奥原慎平撮影)

7日投開票された東京都知事選を巡っては、過去最多の51人が臨んだNHKの政見放送も注目された。中でも収録中に突然服を脱ぎ出した政治団体「カワイイ私の政見放送を見てね」の新人、内野愛里氏(31)の放送は海外メディアも報じるなど物議を醸した。なぜ政見放送で服を脱いだのか─。内野氏は投開票日を前に産経新聞のインタビューに応じ、「メディアは泡沫候補扱いで取り上げてくれない。泡沫といって切り捨てられるなら、見てもらうためにインパクトが必要だった」と語った。主なやり取りは以下の通り

≪6月27日午前に放送されたNHK総合の政見放送。メガネとシャツ姿で登場した内野氏は「いまカワイイと思った? カメラの前のあなた。そうあなたよ」「カメラさん、そんな目で見ないで。かわいいからってダメよ」などと切り出して、「知らない人は覚えてね」と名前を連呼。放送中盤で「はあ、暑いね。緊張で暑くて困っちゃうわ」と言いながらシャツを脱ぎ、メガネを外し、チューブトップ姿に。「かわいいだけじゃなくてセクシーでしょ。やだ、そんな目で見ないで」と視聴者に語りかけた。政策に関する言及はなかった≫

≪内野氏は「NHKから国民を守る党」(NHK党)の推薦を受けて都知事選に出馬した。NHK党の立花孝志党首に出馬の誘いを受ける中で「自分の人生をより良くしていきたい。新しい挑戦がしたいという気持ち」が芽生えたという≫

──政見放送でチューブトップ姿になった理由は

「何かインパクトあるのは何だろうという話になって、立花さんに聞いたら『水着だったらいいやん』みたいに言われた。でも水着は嫌。着衣だったらなと。チューブトップは服だから」

──恥じらいはなかったのか

「そうですね。親には色仕掛けはやめなよと(いわれた)」

──反響は

「私の政見放送を見て、『ちゃんと選挙行きます』といった若者から連絡をもらった。そういう意味では選挙に貢献できたのではないか」

≪公明党は今回の内野氏の件を含め政見放送のあり方について、「極めて非常識。許しがたい」(北側一雄副代表)として公選法の改正を検討する構えだ≫

──公選法の改正議論が起きている

「いいのではないか。時代がこれだけスピーディーに変わっているのに、ポスター掲示板もそうだし、法律を変えないのもちょっとどうかと思う。これを機に変えるべきでは」

──「都知事選を何だと思っているのか」といった異論もある

「そもそも都知事選に出馬する理由は、都知事になりたいだけが正しいかといえば、そんなことはないと思っている。売名の何が悪いのか。どんなに素晴らしい理念を持っていても自分のことを知ってもらえないと投票もしてもらえない」

──泡沫候補扱いに異論があるのか

「主要候補以外は泡沫候補扱いでまともに取り上げてもらえない。『泡沫』として切り捨てられるなら、じゃあ見てもらえるように頑張ろうと。どんなにいいことを言っても見てもらえないと仕方がない。それに人に迷惑をかけてはいない」

──街頭演説に6、7回立った

「立候補する前は、街頭演説で罵倒されたりするという話を聞いて怖かったけど、実際は『頑張ってください』『応援しています』といってくれる人しかいなかった」

≪内野氏の政見放送は韓国のJTBCテレビや中央日報が取り上げる事態になった≫

──韓国メディアにも報じられた

「SNSでは韓国語で『頑張ってください』『海外から見守っています』みたいな好意的なコメントが多かった。中には『総理大臣になれそうですね』みたいなコメントもあった」

──動画の視聴回数が多かったようだ

「今回の政見放送ではぶっちぎりナンバーワンだった。ぶっちぎりで上回った。小池百合子さんや蓮舫さんに勝てるところがあるのかと思った」

──都知事選の勝算は

「個人の目標としては1万票は切らないようにしたい。奇跡が起こるとトップ10に入っている可能性もあるかな」

≪実際、内野氏が獲得したのは2152票で20位だった≫

──今後の道は

「政治家になるにしろ、ならないにしろ、まずは内野愛里を知ってもらわないと始まらない。少子化が進み過ぎてしまっている。これからの未来をちゃんと子供たちに残してあげられるようにしたいという気持ちはある」

暇空茜氏11万票7位、内野愛里氏20位

「暑いね…」とシャツを脱ぎ「やだ、そんな目で見ないで」

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