こんにちは。webデザイナーの池田です。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
朝起きて、仕事をして、帰ってパオる、いいですね!
さて、最近急激に盛り上がりを見せていて、web上の色々なところで見かけるようになった「パオる」「ぱおーん」。
今巷で話題の『Mastodon(マストドン)』、ポストツイッターとして大ブレイクの兆しを見せているこちらのwebサービスですが皆さんもう使われましたでしょうか!
ここまで読んで「一体何の話をしているんだ・・・」といった方の為に今回はマストドンについてご紹介させて頂こうと思います。
ツイッター黎明期のような盛り上がりを見せるマストドン、乗り遅れないようにしましょう!
マストドンってどんなサービス?
まずはマストドンについて公式の引用文を見てみましょう。
Mastodon は自由でオープンソースなソーシャルネットワークです。商用プラットフォームの代替となる分散型を採用し、あなたのやりとりが一つの会社によって独占されるのを防ぎます。信頼できるインスタンスを選択してください — どのインスタンスを選んでも、誰とでもやりとりすることができます。 だれでも自分の Mastodon インスタンスを作ることができ、シームレスにソーシャルネットワークに参加できます。
インスタンスって何?っていった疑問が生まれていると思います。
後述しますが、ざっくり言うならば
ユーザーが自由にSNSサービスであるマストドンをサーバーに設置し、コミュニティを自由に作れることが可能となっており、その各サーバー(コミュニティ)を『インスタンス』と呼びます。
といった感じでしょうか。
そして趣味別やカテゴリ別など、ユーザーによって作れた『インスタンス』に、所属することになります。
もちろん自分のサーバーに設置することで、独自のマストドンを作ることも可能です。
マストドンはよくツイッターと比較されていますが、2ちゃんねるのような大型掲示板とツイッターを足して2で割ったようなイメージが近いかもしれません。
ツイッターとの違い
分散型SNS
先ほども説明した通り、Twitter社が管理し運用しているツイッターとは異なり、マストドンは1企業が全てを管理するのではく管理者はインスタンスの数だけいることになります。
それぞれのインスタンスがポリシーやルールを持っており、自分が好きな場所を選ぶことができる自由度が分散型の特徴ではないでしょうか。
500文字まで、公開範囲の設定、コンテンツワーニング機能
ツイッターが140文字までであることに対し、マストドンは500文字までとまさにマイクロブログといった形になっています。
また、公開範囲を細かく設定することもできるので投稿によって公開範囲を使い分けることが可能です。
『コンテンツワーニング』といった機能があり、自分の投稿を表示させる前に設定した注意書きを表示、承諾を得てから表示することが可能です。
ネタバレ投稿なども気兼ねなく発言できますね!
『インスタンス』は同じ趣味を持つ仲間の集まり
ツイッターを始めると、まずはフォローすることから始まり、フォロワーを増やしていくといった工程があると思います。
それに比べマストドンは、属するインスタンス全体の投稿が流れるTLや、そこにいるユーザーがフォローしているユーザーの発言が流れる『連合』といったタイムラインもあるので、ほしい情報に特化した情報が流れてきやすい環境となっています。
公式サイトが見つからない!登録方法は?
ツイッターのように公式サイトへ行って登録といったようなものではなく、インスタンス毎にユーザー管理されているので、自分で好きなインスタンスのもとへ行って、ユーザー登録する必要があります。
日本で最大規模なインスタンスは以下二つとなりますが、他にも続々とインスタンスは増えていますので、自身で探してみるといいかもしれません!
mstdn.jp
日本でのマストドンの火付け役ともいえる特定のクラスタの無いマストドンの日本鯖です。
もうすでに8万人以上のユーザーを抱えていますが、こちらはなんと個人が運用しているインスタンスになります。
Pawoo.net
こちらはあのピクシブ(pixiv)さんが運用するインスタンスになります。
大手企業ならではの安心感がありますね!
イラストレーターの方などにはおすすめのインスタンスではないでしょうか。
その他インスタンス一覧
日本のインスタンスは以下でまとめてくれているようです。
http://qiita.com/cv_k/items/8ecafea3ce7dd720cec6
全てのインスタンスはこちら。
https://instances.mastodon.xyz/list
使い方
使い方やUIはTweetDeckととても似ているので触ってみるとわかりやすいと思いますので、
ここでは基本機能とタイムラインについて説明します。
基本機能(用語)
Toot(トゥート)
こちらはツイッターでいうツイートと同じで、発言することをTootと言います。
ラッパを吹くという意味がありますが、ゾウが吠えること様を表しているそうです。
Boost(ブースト)
こちらはリツイートと同じで、拡散する行動の事をBoostと言います。
ツイッターをやっている方ならおなじみですが、自身のフォロワーに他人のTootを共有するといった感じですね。
リモートフォロー
フォローはツイッターと同じですが、このリモートフォローはマストドンの特徴の一つの機能で、違うインスタンス(サーバー)間でフォローを行うことを意味します。
この機能を使うことにより、特定のインスタンスに属していても他のインスタンスのユーザーの発言を見ることができ、そうやってインスタンス間が繋がり大きなSNSとなっていくわけですね。
3つのタイムライン
ホームタイムライン
ホームタイムラインはツイッターでもおなじみ、自分とフォローユーザーの時系列表示エリアとなります。
自分と繋がりのあるTootのみが表示されるタイムラインです。
ローカルタイムライン
マストドンの魅力の一つ、インスタンス全体のTootが流れるタイムラインで、フォローをしていなくてもインスタンスのTootが流れてくるので、情報収集がとても容易になっています。
インスタンス自体が趣味やカテゴリに特化したものが多いので、必然的にほしい情報が流れてくるとても魅力的な機能です。
連合タイムライン
こちらはローカルタイムラインよりさらに流れてくるTootの範囲が広がったタイムラインになります。
どこまでの範囲かというと、「属するインスタンスと繋がりのあるユーザーのToot」となりますが・・・ちょっとややこしいですよね。
自分が属するインスタンスの全ユーザーが、各々フォローしている他のインスタンスのユーザーの発言が流れてくるといったことになります。
例えば弊社サーバーに「otwo.jp」というインスタンスがあり、私、池田が他のインスタンス「hoge.jp」ののび太さんをフォローしていた場合、
otwo.jpに属するユーザーのローカルタイムラインには「otwo.jp全ユーザーの発言」が、
連合タイムラインには「otwo.jp全ユーザーと、のび太さんの発言」が流れてくるといった形になります。
同じインスタンスの自分以外のユーザーがフォローしている人の発言も同様に流れてきます。
先ほど説明にあった「のび太さんの発言」にはのび太さん本人のTootの他に、のび太さんがBoost(リツイート)したTootも含まれているようです。
マストドンを使う上での注意すること
マストドンの最大の特徴は分散型であり、インスタンスがたくさん存在することだと先ほどお伝えしましたが、裏を返せば、信頼のあるTwitter社が運用しているツイッターと違い、誰が運用しているかという部分に気を付ける必要があります。
突然サーバーがなくなるかもしれません、悪意のあるユーザーが立てたインスタンスだった場合、メールアドレスやパスワードを抜かれるかもしれません。
そういった意味でセキュリティ意識はしっかりと持って、安全に活用していきたいですね!
今後はどうなる??
さて、始まったばかりで未知の可能性を感じるマストドンですが、今後どのようになっていくのでしょうか。
企業での活用
現在有名企業ではpixivやニコニコ動画がインスタンスを持っておりすでに多くの人に活用されていますが、
今後より多くの企業がインスタンスを持つことになるではないでしょうか。
メリットとしては既存のユーザーのコミュニティの場として活用されたり、オープンソースですので、自社サービスに基づいた独自の機能を入れることで他インスタンスと差別化を図れることで
寄り多くのユーザーを獲得することなどがあげられますね。
すでにニコニコ動画のインスタンスはテスト運用ではありますが、「ニコニコ動画のアカウントでログイン」「ニコるボタン(お気に入り)」などニコニコ動画ユーザーに特化したものになってきています。
マストドン公式としては広告がないことを謳っていますが、そこに関しては規約があるわけではないのでそのうち広告や自社プロモーションを導入するインスタンスが生まれるかもしれませんね。
クローズなコミュニティでの活用
インスタンスは誰にも立てることができ、公開範囲も設定できるマストドンでは、クローズなコミュティでの利用もできるかもしれません。
例えば大学や企業内など一部の範囲での連絡ツールのような使い方や、イベントなどでの活用など挙げられますね。
簡単にタイムライン機能を導入できるというのは大きな利点ではないでしょうか。
RSS的活用
リモートフォローしてもらうことで情報をpush型で発信することができます。これはツイッターも同じでしょう。
マストドンではさらに既存のドメインを使うことで身元を証明することもできますので、なりすましの対策にもなりそうですね。
また連合の仕組みの都合上、インスタンスを跨いでより多くの人へ情報が発信されることでしょう。
インスタンスの運用
個人でインスタンスを作って運用する場合、サーバー維持費用がかかってくる点には注意が必要です。
もしかすると、自分が属するインスタンスがある日突然無くなるかもしれません。
そうなると安定しているインスタンスへ人が流れるようになり、結局のところ企業のインスタンスのみになっていくかもしれません。
小さなインスタンス同士がつながっていき大きなコミュニティになるのがマストドンの面白い所ですので、
あまりにインスタンスが大きくなってしまうとローカルや連合の使い勝手が悪くなったり、ツイッターで良くないかとなってしまいそうな気がします。
まとめ
ツイッターが登場したころのワクワク感を思い出すマストドンですが、いかがだったでしょうか。
個人的には今後どのような形で流行っていくのか、どういった独自性を持ったインスタンスが出てくるのかといった所がとても楽しみに感じています。
興味のある方はまずは触ってみて感触を確かめてみるといいかもしれません。
すでにさくらクラウドなどではインスタンスの導入補助としてスタートアップスクリプトが用意されるなどサーバー会社も動き出していたりしますので近い将来、お手軽に導入できるようになるかもしれませんね!
しかし、そういったものが無くても導入できるようにしたい、、、といった方ももちろんいらっしゃると思います。
ですので、次回はインスタンスの立ち上げ方をご紹介させて頂けたらと思います。
それではみなさん、よいMastodon(マストドン)ライフを!