元SMAPの中居正広(52)が、性加害トラブルで女性に約9000万円の示談金を支払った問題。フジテレビ幹部が「多人数での会食」とウソをつき、それをドタキャンして女性と中居を2人きりにしたとも報じられ、テレビ業界の“性接待”の闇に注目が集まっています。渦中の中居は「トラブルがあったことは事実です」「示談が成立し、解決していることも事実です」「今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました」としていますが、この年末年始、自宅マンションに籠城して必死に考えた釈明がこれでは、芸能界引退は避けられそうにありません。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが解説します。
年末年始、自宅マンションに籠城しつづけた中居正広
沈黙していた中居正広が、ついにコメントを発表しました。
553文字に及ぶその書面からは、コメントが少々遅すぎる理由と葛藤が透けて見えてくるようです。
年末年始の中居は、『女性セブン』12月19日発売号の『中居正広が女性との間に重大トラブル、巨額の解決金を支払う 重病から復帰後の会食で深刻な問題が発生』や、『週刊文春』が報じた12月26日発売号の『中居正広 9000万円SEXスキャンダルの全貌』で、大好きな飲み会もゴルフも控え、自宅に籠城状態だったようです。
中居の自宅マンション近辺で、年末年始、不眠不休で張り込んでいたカメラマンが言うのですから、間違いはないと思います…お疲れ様です。
「自分は、『SMAP』という唯一無二のグループを守り切れなかったリーダーだから…」時々彼が漏らす後悔が、またひとつ増えてしまったことになりました。
私は勝手に、松本人志や香取慎吾ら友人や噂のカノジョが、傷心の中居を気遣って様子を見にくるのではないかと思っていたのですが、一切確認はできなかったとカメラマンに聞きました。
悶々とした正月になったことは間違いないようです。
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中居の「お詫び」コメントは芸能記者目線でも理解不能
中居のコメントで私が少し驚いたのは、「示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました」という部分でした。
示談が成立したから何も無かったことに…という姿勢に、言葉を失ってしまいます。
これじゃあ、“自宅と間違えて入った家には、わずか5分だけ居ただから…”と弁明する、吉沢亮の泥酔不法侵入と同じです。
中居の登場シーンをすべて消した日本テレビスタッフの手間や、替わりのMC探しに翻弄するテレビ局、スポンサーについてどう考えているのか…何より、そんな騒動を起こした中居の番組を、視聴者が以前と変わらず平静に楽しめるとでも思っているのでしょうか。
テンポ良く相手の話を切り替えながら番組を進行していく中居のMCを楽しんで観ていた私は、何だか悲しくさえなってきます…。
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芸能関係者の間で、木村拓哉の評価が爆上がり中
新年のご挨拶も含め、年明け早々この中居の件で、若い芸能記者たちから指摘されたのが“木村拓哉の評判が爆上がりらしいっス…”という話でした。
旧所属事務所の性加害騒動から、キムタクの周辺はかなり落ち込んだ状態が続いていました。
スポンサーの撤退、ドラマ視聴率の低迷、映画の不入り等々。SNSでの発信や、ライブでの発言なども、やることなすことすべてが負の連鎖を呼んでいました。
それが性加害騒動からもうすぐ2年を迎えるという今、キムタクの周りには優しい光が差し込んできているようなのです。
12月30日に公開された『グランメゾン・パリ』のスマッシュヒットや、『(株)マイナビ』の“マイナビ転職”の新CMキャラクターに就任が発表されたり…と。
マイナビ転職の記者会見場では、中居の騒動を聞きたい取材陣を、優しく制する余裕さえみせたのです。
中居は好感度も高く、民放だけで5本のレギュラー番組を抱える元アイドルという立ち位置でしたが、今回の騒動によって、実はプライベートでは“解決金9000万円”も支払うような傍若無人ぶりを発揮していた――という見られ方をされても仕方がない状況に陥りました。
それに対し近年の木村は、『SMAP』解散時に何も言わず手のひら返しをしたり、SNSへの“不適切投稿”で何度も物議を醸したりしてきましたが、今になって振り返るとそれらは、繕ったり隠し事ができないキムタクの正直さゆえの行為だったのだろう――と、逆に見直されはじめている構図です。
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『SMAP』時代は、“ルックスはキムタク、ハートは中居君”とよく聞かれたものでしたが、それが解散から10年経ち、“ルックスもハートもキムタク”に替わる日が来るとは…。
愛犬の散歩中、中居の件を直撃され、悪態をついたと報じられるキムタクです。
自分の一言が良くも悪くもニュースになることを気遣ってなのか、中居を気遣ってなのかはわかりません。
中居のおかげで俺に風が吹いてきたかも…と思っているのかもわかりませんけれど…。
私たちがひとつ言えるのは、損害賠償が生じる騒動なんて、誰にも起こしてほしくない…ということではないでしょうか。
新年早々、損害賠償が生じる騒動が立て続けです…実に寂しい限りです。
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プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
image by: フジテレビ