ふだん電車に乗っていて、あまり意識することのない「上り」「下り」。駅の案内板や時刻表を見ても「~方面」「~行き」が主流だ。

 とはいえ、鉄道の路線を開設するとき、かならず「起点」と「終点」が決められ、一般的に終点から起点へ向かう列車が「上り」となっている。業界内でよく見られるのが、東京駅の方向に向かっていく方が「上り」というもの。関西の私鉄でも、阪急や京阪はこの「東京駅ルール」に準じて、大阪から京都へ向かう電車を「上り」にしている。

 では、京都・滋賀の郊外電車や地下鉄はどうしているのだろう。明治時代の官営鉄道から始まった東京駅ルールと一線を画すローカルルールなどは、存在しないのだろうか。

 京滋を結ぶ私鉄と言えば京阪京津線。歴史は

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