先日、超党派の勉強会についてのご報告(3/28「新しい超党派の会に込めた想いとは」)をしました。この勉強会は2月に韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領に会うことからごく自然発生的にできたものですが、その正式な名前が『ラーの会』に決まりました。
当初は、超党派でいろいろな人がいること、韓国でスタートしたことから、韓国の混ぜご飯から名前をとって「ビビンバの会」と呼んでいました。しかしこの勉強会は、アジアと日本との付き合い方と、ナショナリズムの扱い方というのが原点です。「ビビンバの会」もいいけれど、もう少し風格のある名前で、会の趣旨を正面から伝える名前がほしいと考えていました。そんな中、4月1日に哲学者の梅原猛さんを講師にお招きして勉強会を開くことになり、世話役の仙石由人議員が代表して「この会の名付け親になって下さい」と梅原さんにお願いしたのです。10日間ほど心待ちにしていたら、梅原さんから返答が来ました。それが、「ラー」という名前でした。最初に聞いた時、「これはスゴイ!」と思いました。
ラーとは、太陽神ということです。全世界の多くの人たちに影響を及ぼしている宗教、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教は、みんなパレスチナの地から生まれたものです。もともと、パレスチナの地はレバノン杉に覆われていた緑豊かな地でした。しかし、過剰伐採をして自然を壊したことで、山に保水能力がなくなり、砂漠になってしまった。太陽だけが唯一の崇拝できるものとなりました。そしてユダヤ教が誕生し、キリスト教でも支配的な思想になり、そこからイスラム教が分家しました。ラーは、唯一絶対の神、人類にとっての最大の神ということです。
梅原さんは、今年の2月にエジプトに行かれています。天照大神も太陽の神であるということを考えると、太陽というものを国のアイデンティティの中でどう位置づけるかというのが重要なテーマになっているようです。日本人のアイデンティティを考えるという壮大な勉強グループとしては、とてもいい名前だと思います。
この勉強会は、定期的に行うものではなく、いい講師が見つかったら急に集まるような会です。各派がもめにもめているときでも、『ラーの会』だけはいがみ合わずに勉強をしていく。いわば、赤十字の野戦病院みたいな働きをする会です。そして、ここから健康なものを前向きに生み出していきたいと考えています。