先日、会社の同僚と食事に行ったのだけど、校長より話が長くて危うく貧血で倒れそうになった。
元々自分は人の話を聴くのが苦ではなく、特に「興味のない長い話を興味があるように聴く」のはむしろ「こっちが全く興味ないのに気づかないでまんまとアホみたいに喋ってやがる」と思うので好きなほう。そのため友達などにも「話しやすい」「なんでも話せる」「気づいたら話してる」と言ってもらえることが多い。そんな「傾聴マスター」の俺ですら今回のVS同僚戦はなかなか堪えた。
話が長いモンスターの話を聴かなければならないときに心掛けているポイントとして
1.相づちをややオーバーリアクション気味にする(やや、というのがポイント)
2.相手が笑ったら笑う(普段から表情筋を鍛えておく)
3.飲み物を手にしたら、わざとらしくならない程度に同じタイミングで手に取る
4.「なんか与太話喋ってるけど、どうせこいついつか死ぬし」と思う
という基本的なものがある。でも普通に空気の読める人間なら、ちゃんと会話のキャッチボールをしてくれるし、本当に笑えるような話をしてくれるのでこんなこと意識しないけど、たまに絶望的に話がつまらなく、かつ自分の話しかしないモンスターがいる。今回はその最悪なケースに当たってしまった。
このタイプの人間に当たると自分が満足するか、こちらから無理矢理切り上げるか、店から強制退席が入るまでは機関銃の如く話し続ける。「そろそろ...」は別れの言葉じゃなくて再び話し始めるための近い約束だ。このタイプの人間に多いのが「例え話の例え話をする」ということだ。仕事の話をしていたかと思えば、「例えば、恋愛に例えるとな...」といつのまにか恋愛の話を使って仕事の説明をし、さらに「今の日本の政治に例えると...」とさらにその恋愛の話を政治の話に置き換えるというメタモルフォーゼの使い手だ。
このパターンにはまってしまうと話が長いモンスターの頭の中には「オチ」という概念が無く機関銃の弾が切れるまで話続ける。ランナーズハイと同じで1種の「ゾーン」に入っている状態なのでなんとか話を元に戻そうとしても驚異の集中力によって自分の領域へと引きずり込まれてしまう。
もうこうなれば諦めて話を聴き続けるしかない。全く知らない他人であれば「お前の話クソつまんねーんだよバカ!」と言いながら張り手でもかましてやればいいのだが、同僚や友だちだった場合はそうもいかない。
なので、他のことを考えながら顔と仕草は傾聴のスタイルを保つという高難度テクニックを使っている。ポイントとしては、片手間でも考えられる簡単なことを思い浮かべるのがいい。1000から7づつ引き算するとか、石原さとみはいつからあんなにかわいくなったのかとか、マジックミラー号のミラーはなんであんなにペラペラなのかとかなんだっていい。
ただ、自分の思い浮かべていることで自分が笑ってしまうと、話が長いモンスターから「なんでこのタイミングで笑ってんだ」と思われてしまうので注意が必要。
こんなことを考えながら話を聴いていたら、気がついたら話が長いモンスター同僚が話し始めて2時間経過していた。
話しが長くなってしまったのでこのあたりで終わりしようと思います。うんうんとオーバーリアクション気味に相づちを打ちながら、「あ、ここ笑わせにきてるんだな」と思うところで微笑みながらこのブログを読んでくれたらすごく喜びます。