僕は小学4年生。毎日学校がとても楽しいです。それは、何事にも一生懸命な担任の先生と出会えたから。先生になりたい。大きな夢を抱きました。
私は中学3年生。先生になることを念頭において進路を選択。必死に勉強しました。
私は高校3年生。やはり先生になることを念頭において進路を選択。必死に勉強しました。
私は大学4年生。やはり先生になるため、教員採用試験に向けて必死に勉強しました。
私は22歳。憧れの教職に就くことができました。
私は40歳。教師を辞めました。
「教師を辞めた=学校が嫌になった」と誤解されることが多いのですが、それは大きな誤解です。前述の通り、私は教師という職業に強い憧れを抱いていました。夢をかなえた私は、子どもたちのことを必死に考え、時間を忘れて職務に当たりました。かけがえのない、教師冥利(みょうり)に尽きる経験をたくさんさせてもらいました。しかし私は職を辞する決意をしました。
一見すると矛盾している私の現在。しかし、私自身の気持ちには何一つ矛盾はありません。今でも学校が好きです。それでも、教師に戻りたいと考えたことはありません。やるべきことがあるから。やると決めたことがあるから。
それは、雑味のない本当に自分の理想に忠実に、子どもたちのことだけを考えた教育を実践することです。ネクステージスクールは、このような考えの下、日々運営しています。教育理念は「自己決定力」と「課題解決力」を兼ね備えた主体的な人を育てる、です。
そのために、毎日子どもたちにその日の目標、その日に学習する内容と方法を決めてもらっています。そして、振り返りを行い次に生かす。授業はICT教材を存分に活用します。これにより「個別最適化した学び」を実現します。
教師の役割は子どもたちの学びをコーディネートすることです。当然、分からないところは質問を受け、課題解決の手段とすることもできます。また、いわゆる不登校の子たちの学びの場としての側面もあります。ここでも教育理念は同じです。学校に行っている子も、そうでない子も、当校の理念に基づいた教育を受けてもらいます。
主体的な学びも個別最適化した学びも、不登校の解決も、私が好きな学校と目指すところは同じです。しかし、それらをスピード感をもって実践しているという自負があります。どんどん挑戦して、どんどん先を行きます。
それには理由があります。私が好きな学校という場が、子どもにとって、現場の先生にとってより良い場所になってほしいとの願いです。学校にまつわるネガティブな話題が多い昨今、私はとても心配しています。学校が好きだからです。学校がいつまでもすてきな場所であるために、私は私なりのアプローチで教育に専念します。
【略歴】県内の小中学校などの教諭を経て、2021年にオルタナティブスクールを開校した。日中と放課後、メタバースの3部で子どもを受け入れている。関西大卒。