頭の先に長いギザギザ うみがたりでノコギリザメ2匹を初展示

新潟県上越市の市立水族博物館うみがたり(五智2)は、同館初となるノコギリザメを展示している。同館2階の「いか・たこベース」の円柱水槽内で、頭の先にギザギザとしたのこぎり状の突起物を持つ雌雄2匹を観察することができる。

のこぎり状の吻が特徴的なノコギリザメ
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ノコギリザメは平らで長く突き出た吻ふんと呼ばれる部分の両縁にとげのような歯が並び、吻の中央から2本のひげが生えているユニークな姿が特徴のサメ。水深約10〜800mの砂泥底に生息し、日本近海にも広く分布している。

ひげを使って砂の中の甲殻類などを探し出し、吻で掘り起こしたり、魚群に突っ込み吻を左右に振って魚を捕食したりする。吻は敵から身を守るほか、オス同士のけんかにも使われる。

展示されているのは糸魚川市の筒石漁港で水揚げされ、9月11日に同館に持ち込まれた2個体。体長約120cmのメスと同約100cmのオスで、いずれも成熟していると見られる。夜行性のため、日中は休んでいることが多いという。

同館では2年前、ノコギリザメの冷凍標本を展示したが、生きている個体は今回が初。ドチザメ、ネコザメに次ぐ3種目のサメとして仲間入りした。

飼育担当の杉山けいさんは「のこぎりにも注目してほしいが、白い2本のひげを使って餌を探す姿にもぜひ注目して。基本的にじっとしているので、泳ぐところを見れたらラッキー」と話していた。

9月22日までの連休中は、新型コロナウイルスの感染予防のため、時間指定制のウェブ入館予約券が必要。