「東洋一」のハス立ち枯れ被害 上越市が対策へ

「東洋一」として親しまれている上越市本城の高田公園の堀のハスに、葉が立ち枯れる被害が出ているとして公園を管理する上越市の小林聡明・都市整備部長らが2011年7月14日、現状を確認した。7月29日からは「上越はすまつり」が始まるため、市は専門家に調査を依頼するなどの対策を検討する。

ぽっかりとハスの葉がない状態の北堀
20110714kitabori

公園のハスの様子を確認する小林都市整備部長
20110714butyou

立ち枯れの被害が出ているのは北堀と、西堀の一部。特に北堀は、南側の、上越教育大学附属小学校から公園へと続く観光客らの目につきやすい道路沿いで被害が大きい。葉が広範囲に立ち枯れているのが見られ、葉が全くない「空白地帯」となっている部分も広がる。長年北堀付近で生花店を営む岩関順雄社長は「こんなふうに葉が黒くなって枯れているのを見るのは初めて。来年以降に影響もあるのではと心配」と懸念する。

立ち枯れた北堀のハス
20110712tatigare

公園管理事務所によると、被害は6月ごろから見られはじめ、茎が伸びてから葉が黒ずんで縮んだようになって枯れていくという。「例年見られる被害だが、今年は例年よりかなり目立つ。病気など複合的な要因が原因と見られ、手が打てない。つぼみとなった花には影響はないようだ」と担当者は話す。

14日午後、小林部長と奥田博都市整備課長が管理事務所の担当者から説明を受けながら各堀の様子を確認。小林部長は「北堀の被害は歴然としている。これ以上被害が広がらないか、またこれから回復が可能なのかが心配だ。原因をはっきりさせるため、専門家に見てもらうことを含め対策を検討したい」と話した。

公園ではこのほか、観光客らの撮影ポイントとなっている朱塗りの西堀橋の南側一部で生育が遅れ、穴が空いたようになったため施肥をするなどして対策している。またテニスコート裏の南堀で、一斉雪下ろしの排雪を入れた部分などで穴が空いたようになっているが、融雪のため重機が入って掘り返したため、来年は逆に良くなる可能性があるという。