池の平・妙高温泉 ようやく復旧工事完了

2011年5月8日早朝に妙高山中腹の南地獄谷で発生した土砂崩れで、湯釜や引湯菅などが損傷し、池の平温泉と妙高温泉では温泉が止まっている状況が続いていたが、妙高市の補助事業を活用した源泉の仮復旧工事が進み、6月17日午後5時から、温泉の供給が可能となった。湯温は池の平で51度だが、今後、徐々に温度が上がって2~3日ほどで災害前の湯温になる見通しだという。 (2011年6月17日現在)


2011年5月8日に妙高山中腹の南地獄谷で発生した土砂崩れで、妙高市の池の平温泉と妙高温泉への温泉供給が止まっていたが、6月15日にも新しい湯釜を設置して噴気の取り込みを再開する予定で、ようやく源泉の仮復旧工事が完了する見通しになった。(2011年6月14日現在)

源泉崩落について理解を求める池の平温泉観光協会のホームページ
池の平


 温泉を管理している妙高温泉土地によると、湯温が40度ほどの源泉はすでに6月3日午後から供給を再開しているが、末端では温度が30度以下になってしまい、加温する設備がないと入れない状況だという。

両温泉は、箱根大涌谷や岩手の網張温泉、富山のみくりが池温泉などと同じ「蒸気造成」という方法で、南地獄谷から噴出する高温の火山性ガスをパイプで湯釜(熱交換器)に引きこみ、源泉の温度を上げている。

南地獄谷から池の平温泉までは約7km、妙高温泉まではさらに2kmの距離があるため、噴気の熱を使って湯釜の中で80度前後まで温度を上げる必要がある。

15日に湯釜を設置し、噴気の取り込みが始まっても、ただちに温度が上がるわけではなく、元通りの湯温に回復するには少し時間がかかるという。

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