デジタル人材の育成
セキュリティ・キャンプ全国大会は、凄腕のハッカーや天才的なプログラマーなど突出した技術力を持った人やセキュリティ業界に就職したいという方だけを対象としたものではありません。
社会のどの分野・業界でも情報セキュリティの問題に直面することは多くなります。そのため、セキュリティ業界を志望する方に限らず様々な分野・業界を志望する方々にも広く参加いただいて、セキュリティについての知識を深めていただきたいと考えています。
セキュリティ・キャンプ全国大会には定員がありますので、応募者数が定員を超えた場合には参加者を選考する必要があります。選考では、情報セキュリティの知識や経験の点数、課題に対する回答の正誤などを競わせているわけではありません。情報セキュリティに関する知識を深めたいという意欲や自身の技術を伸ばそうとする熱意、課題に取り組む姿勢、考察の過程、情報セキュリティによって社会を良くしようという気持ちなどをよく見て、総合的に判断しています。
応募課題には難しい課題があるかもしれません。しかし難しい問題こそ、たとえ正解にたどり着けないとしても、未知のものに挑戦し、あきらめずに取り組むことで得られたことや、自分なりに考えたことや手を動かしたこと、自分の眼で見て自分の手で調べたこと、新たにチャレンジしようとすることなどを説明していただきたいと思います。難しい課題こそ、そうした熱意を伝えていただくチャンスです。
情報セキュリティを取り巻く技術環境について簡単にまとめています。
これらの技術に1つでも興味がある方は、ぜひセキュリティ・キャンプ全国大会に応募してください。
IoTセキュリティクラスは、ユーザ向けプログラムやアプリケーションよりも、それを支えるハードウェアやOSやネットワークのアーキテクチャ(構造)に興味がある人に向けた内容になっています。低レイヤーに興味があったり、身のまわりの装置を調べたり作ったりという経験や実績など、モノの動作原理を理解しようとする熱意や好奇心も評価します。
Webセキュリティクラスでは、技術から組織、高レイヤから低レイヤまでの幅広いレイヤを横断して学びます。そのため、選考においては「いま自分が得意とする領域以外も積極的に学べる力、あるいは熱量」「様々な領域を横断しながら、様々な立場を意識しながら物事を考える力」を重要視します。
脅威解析クラスの応募課題は、例年技術的に難しいと言われていますが、これは決して現在の技術力が高い人を選ぼうと意図しているからではありません。
本クラスで扱う脅威の解析技術には、知識や技術力だけでなく""解析を完遂できる力""が必要だと考えています。 例えば、全く知らないマルウェアがどんな機能を持つのか調べなければならないとき、地道に読み進めていっても一向に全体像が見えず途方にくれることがあります。CPU や OS が変われば、これまでの知識が役に立たない状況も起こりえます。
そうした状況に置かれても、知らないことをその場で学び、分かる範囲を着実に広げ、最終的に脅威の全容を解明するためには、解析に対する高いモチベーションが必要なのです。 本クラスでは、安心・安全な社会を実現するために脅威を解析・理解し対策へとつなげたい、そういった意欲に満ち溢れた参加者を求めています。応募課題は正答することがすべてではありません。今現在においてハードルの高い課題であっても、果敢に立ち向かってくる人、将来的にはそのハードルを超えると思わせてくれる人、そういった方からの応募をお待ちしています。
AIや機械学習の知識、理解力。モデル化の考え方に親しんでいるかどうか。未解決のサイバーセキュリティの課題に関心があるか。 そういう点を評価しますが、もちろんすべてパーフェクトである必要はありませんし、自分の今、現在地を出して頂ければと思います。また、手を動かすことに躊躇が無い方、とりあえずやってみる方を歓迎します。
開発コースに応募する場合、第3希望までゼミに応募することができます。応募するゼミのクラス(L,X,Y,Z)は関係なく、すべてのクラスのゼミから選択できます。ただし、応募するゼミの応募課題に回答しないかぎり、選考の対象にはなりませんので、希望するすべてのゼミの応募課題を必ず提出してください。
なお、必ず第三希望まで出す必要はありません。2個しか気になるゼミがない場合はその2つの応募課題だけ回答してもらえばOKです。
ジュニア開発ゼミでは、選考時に加点主義を採用しています。選考課題は、テスト問題ではないため、正解はありません。そのため、あなた自身が課題にどれだけ向き合ったかが重要です。間違ったことを書いても減点しません。
極端な例ですが、
私たちは、先ほど書いたとおり、あなたが選考課題にどれだけ向き合ってくれたかを重視しますので、(2) の方に選考通過の連絡をするでしょう。加点主義を採用しているのはこういった理由です。
今までなかなか「正解が決まっていない」問題に取り組んだことはないかもしれません。
このような課題に取り組むのは難しいかもしれませんが、ぜひたくさん調べて、たくさん手を動かして、一緒に楽しい夏を過ごしましょう!