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【海外ビルボード】米・グローバル共に首位曲が交代、ホージアおよびアルテマスが初の首位に

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現地時間の4月22日月曜に発表された、最新4月27日付米ビルボードソングチャート(集計期間：4月12～18日)。初登場から3連覇を達成していたフューチャー、メトロ・ブーミン ＆ ケンドリック・ラマー「Like That」は2位へ後退、ホージア「Too Sweet」がキャリア初となる首位を獲得しました。

米ビルボードソングチャート65年の歴史において通算1,169曲目となる首位に立ったホージア「Too Sweet」は、ストリーミングが前週比3％ダウンの3560万(同指標初の首位)、ダウンロードが同17％ダウンの6,000(同指標5位)、ラジオが同136％アップの1410万(同指標42位)を記録。ラジオではトップエアプレイゲイナーを獲得しています。

「Too Sweet」は3月6日配信開始の"How Long Gone"ポッドキャストでティザー(ティーザー)が公開され、3月22日リリースのEP『Unheard』に収録。EPは最新4月6日付米ビルボードアルバムチャートで10位に、「Too Sweet」は同日付ソングチャートで5位に初登場を果たしていました。

 

ホージアは2014年12月に2位を記録した「Take Me To Church」(翌年までランクイン)以降昨年4月まで、ソングチャート100位以内に登場していませんでした(昨年11月にはノア・カーン「Northern Attitude」のリミックス版にホージアが参加したバージョンが37位に初登場(最高位も同じ))。ホージアによるソングチャートトップ10返り咲きは、ザ・ビートルズが昨年11月に「Now And Then」にて記録した27年10ヶ月と2週以来となる長さとなります。

また初の2位獲得(「Take Me To Church」)から初の首位獲得(「Too Sweet」)までの長さはザ・ミラクルズ以来のスパンに。ザ・ミラクルズは1961年2月に「Shop Around」が2位を獲得し、その後スモーキー・ロビンソン ＆ ザ・ミラクルズ名義にて「The Tears Of A Clown」が1970年12月に首位に立つまで、9年9ヶ月3週というスパンが発生。ホージアによる今回のスパンは9年4ヶ月1週となります。

 

ホージアはアイルランド、ウィックロー州出身。アイルランド出身の歌手による米ビルボードソングチャート制覇は5曲目となり、男性ソロ歌手としてはギルバート・オサリバン「Alone Again (Naturally)」以来、半世紀以上ぶりとなります。またシネイド・オコナー(シンニード・オコナー)「Nothing Compares 2 U」が初の首位を獲得する直前にホージアは生まれています(1990年3月17日が誕生日)。

＜アイルランド出身の歌手による米ビルボードソングチャート制覇曲＞

・ギルバート・オサリバン「Alone Again (Naturally)」 1972年7月29日付以降 6週

・U2「With Or Without You」 1987年5月16日付以降 3週

・U2「I Still Haven't Found What I'm Looking For」 1987年8月8日付以降 2週

・シネイド・オコナー「Nothing Compares 2 U」 1990年4月21日付以降 4週

・ホージア「Too Sweet」 2024年4月27日付 1週

また、こちらの記録も。

＜タイトルに"Sweet"が付く米ビルボードソングチャート制覇曲＞

・ジョージ・ハリスン「My Sweet Lord」「Isn't It A Pity」 1970-1971年

・ユーリズミックス「Sweet Dreams (Are Made Of This)」 1983年

・ガンズ・アンド・ローゼズ「Sweet Child O' Mine」 1988年

・マライア・キャリー ＆ ボーイズIIメン「One Sweet Day」 1995-1996年

・ホージア「Too Sweet」 2024年

なお、"Sweet"が付く歌手では、スウィート・センセーション(Sweet Sensation)「If Wishes Came True」が1990年に首位を獲得しています。

 

トップ10内では、サブリナ・カーペンター「Espresso」が7位に初登場。4月12日リリースの同曲はストリーミング1980万、ダウンロード4,000およびラジオ510万を獲得しています。

サブリナ・カーペンターはキャリア初のトップ40入りを果たした「Feather」が当週21位に上昇し、同曲の最高位を更新。「Espresso」共々今月開催のコーチェラ・フェスティバルにて披露されているほか、サブリナはテイラー・スウィフトによるコンサートツアー(The Eras Tour)にて、昨年8月から今年3月に行われた30公演でオープニングアクトに起用されていました。

 

総合4位をキープしたテディ・スウィムズ「Lose Control」がラジオ指標で2週目の首位に。前週とほぼ変わらず、6990万を記録しています。

 

最新のトップ10はこちら。

［今週 (前週) 歌手名・曲名］

1位 (2位) ホージア「Too Sweet」

2位 (1位) フューチャー、メトロ・ブーミン ＆ ケンドリック・ラマー「Like That」

3位 (3位) ベンソン・ブーン「Beautiful Things」

4位 (4位) テディ・スウィムズ「Lose Control」

5位 (5位) ビヨンセ「Texas Hold 'Em」

6位 (7位) ジャック・ハーロウ「Lovin On Me」

7位 (初登場) サブリナ・カーペンター「Espresso」

8位 (8位) アリアナ・グランデ「We Can't Be Friends (Wait For Your Love)」

9位 (10位) ノア・カーン「Stick Season」

10位 (15位) シザ「Saturn」

 

前週6位に初登場を果たしたJ. コール「7 Minute Drill」がソングチャート100位以内から姿を消しています。フューチャー、メトロ・ブーミン ＆ ケンドリック・ラマー「Like That」にてケンドリック・ラマーが自身およびドレイクに向けたディスに反応しているとみられるこの曲ですが、リリースの数日後にJ. コールは同曲の登場について”自分の精神にそぐわない”として謝罪し、今回の集計期間初日にあたる4月12日にアルバム『Might Delete Later』のストリーミング版から同曲をを削除しています。他方、米ビルボードが記事を執筆した4月22日の段階で「7 Minute Drill」はアルバムのダウンロード版にて購入可能ですが、単曲では手に入れることはできません。

J. コール「7 Minute Drill」はチャートデビュー後の急落記録を更新しました。ソーコーによるバイラルヒット、「We Might Be Dead By Tomorrow」が2014年3月29日付にて9位初登場を果たした翌週に100位圏外となっていたのがこれまでの最高記録でした。

 

 

続いてグローバルチャートを紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。4月27日付では前週までGlobal 200で通算7週目、Global 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.では通算8週目の首位を記録していたベンソン・ブーン「Beautiful Things」が前者で3位、後者では2位に後退。Global 200ではホージア「Too Sweet」、Global Excl. U.S.ではアルテマス「I Like The Way You Kiss Me」が、それぞれ初の首位を獲得しています。

Global 200を初めて制したホージア「Too Sweet」は、ストリーミングが前週比7％アップの7610万、ダウンロードが同4％ダウンの9,000を記録。また同曲はGlobal Excl. U.S.にて7→5位に上昇し、同チャート初のトップ5入りを果たしています。

フロイメナー ＆ クリスMj「Gata Only」がGlobal 200で10→4位、Global Excl. U.S.では6→4位に上昇し、双方のチャートで初のトップ5入り。Global 200ではストリーミングが前週比26％アップの7500万を記録しています。

またサブリナ・カーペンター「Espresso」がGlobal 200で10位に初登場。ストリーミング4620万、ダウンロード6,000を記録しています。

Global Excl. U.S.ではアルテマス「I Like The Way You Kiss Me」が前週の2位から上昇し、同チャート初の頂点に。ストリーミングは前週比15％アップの6590万、ダウンロードは同45％アップの3,000を記録しています。これは集計期間初日にあたる4月12日にミュージックビデオが公開されたことも影響しています。イギリス系キプロス人歌手のアルテマスは3月19日の同曲リリースを前にTikTokで予告を行い、現時点でおよそ200万本の動画で使用されています。なお「I Like The Way You Kiss Me」はGlobal Excl. U.S.にて3→2位となり、こちらでも最高位を更新しています。