土日2日間かけてシンプルなラーメンをイチから自作する方法【ツジメシの日常メシと週末メシ】

 

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こんにちは。プロダクトデザイナーときどき料理人、ツジメシこと辻村哲也です。
「ツジメシの日常メシと週末メシ」、今回は週末メシということで、土日で作るシンプルなラーメン(チャーシューメン)をご紹介します。

まず土曜に豚肉と鶏手羽を茹でて、その豚肉とゆで玉子を醤油に漬けておきます。手羽先は味付けしてビールのつまみにしちゃいましょう。

そして日曜、茹で汁に材料を足してスープを仕上げ、豚肉を漬けておいた醤油で味付けし、1日漬けて味のしみた豚肉と煮玉子を具にしてラーメンを仕上げる、というダンドリです。

麺は市販のものでもいいのですが、スーパーで1キロ100円台で手に入る強力粉(使うのは1人分100g)を使って超多加水のもちもち手揉み麺を手打ちしました。このタイプは機械で作りにくいこともあってあまり市販されていません。手打ちならではのおいしさで、作る価値ありますよ。土曜に生地をまとめておいて、日曜に伸して切ります。

手間は以前やった手打ちうどんと大差ありません。

www.hotpepper.jp

 

 ä»Šå›žã®ãƒ¬ã‚·ãƒ”メモはこんな感じです。

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ツジメシのシンプルラーメン

【土曜日の材料】(スープ、麺2人分)

  • 水 700ml
  • 豚肩ロース肉 350g
  • 鶏手羽先 200〜250g
  • 玉子 2個
  • 醤油 大さじ4

手羽味付け

  • 醤油 小さじ2
  • 酢(あれば黒酢) 小さじ2
  • 長ネギ、パクチー、からし(和でも洋でも粒でも) 適量

麺生地

  • 強力粉 200g
  • 塩 2g
  • かんすい(あれば) 2g
  • 水 110ml

 

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はいラーメン作ります

作り方

1.手羽先は鍋で収まりがいいように上の写真のように切り分けます。 肩ロース肉はネットに入れるかタコ糸で縛ると形が綺麗に仕上がりますが、なければそのままでも大丈夫です。

 

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2.16cmほどの鍋に水を入れて沸騰したら、豚肩ロースと手羽先を入れます。
仕上がりでこの量(700ml)なので水位を覚えておきましょう。

 

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3.再沸騰したらアクを取り、中火程度で弱めの沸騰をキープ、適宜お湯(分量外)を足しながら40分茹でます。肉の臭みを飛ばしたいので蓋はしません。

 

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4.その間に茹で玉子を作っておきましょう。
熱湯(分量外、500mlほど)に冷蔵庫から出した玉子(殻の丸い方に画鋲などで穴をあけておくと割れにくく殻が剥きやすい)を入れて7分茹で、冷水で急冷し殻をむきます。

 

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5.40分経ったら豚肉は醤油と一緒に密閉袋に入れ空気をぬいて口を閉じ、粗熱がとれるまで置いておきます。

 

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6.鶏手羽は温かいうちに醤油、酢(黒酢)で和えておきます。

 

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7.肉が冷めたら茹で玉子も加え、冷蔵庫に入れておきましょう。

 

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肉の煮汁は容器に移し、冷めたらこちらも冷蔵庫へ。

 

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8.さて麺の生地も作っておきましょう。
ボウルに強力粉、かんすい(あれば)、塩を入れて泡立て器でよく混ぜます。(写真は1人分で作っています)

 

かんすいは中華麺特有のコシと食感を産みます。日本の食品規格的にはかんすいが入っている麺が中華麺なのですが、麺の本場中国には無かんすいの麺料理もたくさんあり、なければないでおいしいので問題ありません。

 

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9.水の7割ほどを回し入れ、3分ほど泡立て器で混ぜたり切るようにしたりして水が均一に回り、細かいそぼろ状になるようにします。

 

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10. 残りの水を回し入れたら手で混ぜ、まとまってきたらひとかたまりにします。拳に体重をかけてぐいぐい押しつぶして伸ばしては2つに畳みます。90度回転させてもう一度。これを3分間ほど繰り返します。袋に入れて足で踏んでもOKです。やりやすい方でどうぞ。

 

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まとまったら玉にして乾燥しないよう袋に入れて冷蔵庫にしまっておきます。

 

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さっきの手羽先に長ネギとパクチー、からしをそえて。今日はここまで。お疲れ様でした。ビールがうまい!

 

【日曜日の材料】(2人分)

  • 豚と手羽の煮汁 700ml
  • 昆布 10g
  • 煮干し 20g
  • みりん 大さじ1
  • 生姜 スライス3-4æžš
  • 長ネギの青いところ 適量
  • 麺生地の玉 2玉
  • 打ち粉(あればコーンスターチがやりやすい。なければ小麦粉でOK)  é©é‡
  • タレ(豚肉を漬けたしょうゆ)大さじ4
  • 醤油 小さじ4
  • ネギ油(市販のもの。サラダ油やラードでも)大さじ1〜2
  • 長ネギ、カイワレ 適量

 

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 1.昨日の煮汁はこんな感じに。脂が固まり、ゼラチンでプルプル。この煮汁(脂ごと)を人数分(1人分350ml)鍋に入れ、さらに昆布、煮干し、生姜、長ネギ、みりんも入れておきます。仕上がりで300mlほどにするので、ここで水位を確認しておきます。

 

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(ここから写真は1人分です)
2.麺を仕上げます。一晩おいたら生地の表面がつるんとして、お餅みたいな質感になりました。

 

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1人分を2つに切り分け、打ち粉をしながら、のし棒でひとつを20cm×25cm、厚さ3ミリほどに伸ばします。きれいに四角くならなくても楕円でもナンみたいな形になっても大丈夫です。さらに打ち粉をしておいておき、もう一つも同様に伸ばします。

まな板ひとつ分の広さで作るため1人分を2つに分けていますが、広い作業スペースが確保できるかたはもちろんひとつのまま伸してもかまいません。

 

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3.このへんでスープも仕上げましょう。スープの鍋に蓋をして中火で沸騰させ、アクを取ったら濁らないようにごく弱く沸騰するくらいの火加減で15分煮ます。煮干しの香りを逃さないよう蓋をしますが、最弱の火加減でも沸騰が強いようなら蓋をずらしてください。

 

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4.伸ばした生地を2つ折りにして幅5ミリほどに切ります。あとで揉むので、正確にに切る必要はありません。また端っこの丸くなったところは幅広に切っておくと食感の変化があって楽しいです。こういうことができるのが手打ちの醍醐味です!くっつかないよう打ち粉をまぶし、乾かないようラップをしておきます。

 

5.さていよいよラーメンを仕上げます。麺を茹で始めたらノンストップなので、あわてないよう準備をしておきましょう。

  • 麺茹で用のお湯(1人分1~1.5Lほど)を沸かす。
  • スープは水分が飛んで減っているようならお湯を足しごく弱火で保温(1人分300ml)
  • 丼にお湯を入れて温める
  • チャーシューを厚さ5mmほどにスライス、玉子も縦半分に切る
  • チャーシューを漬けておいた醤油のタレも分量とりわけておく
  • 長ネギを小口切り、カイワレも用意

 

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6.ここまで用意できたら麺を茹でます。

まずは麺の端っこのひらひら部分を手で伸ばしながら沸騰したお湯に投入。続いて麺を手でしっかりもんでほぐし、粉を落としつつお湯に投入。やさしくかき混ぜ、吹きこぼれないよう火加減を調整し、5分を目安に好みの硬さに茹でます。

 

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7.丼のお湯を捨て、タレ、醤油 、ネギ油を入れ、茹で上がり1分前くらいになったらスープ(300ml)をザルでこしながら丼に注ぎます。

 

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8.茹で上がった麺をお湯をしっかり切って丼に加え、チャーシュー、煮玉子、ネギ、カイワレを盛り付けたら出来上がり。
熱々のうちにどうぞ。

 

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優しい味わいながら十分な旨さのスープと、もちもちとぴろぴろが同時に楽しめる超多加水手打ち麺は、市販やお店にもなかなかない手づくりならではの美味しさです。

 

好みで煮干しを増やしたり、麺の水分量や太さを変えたりと好みでアレンジも効きます。
週末に、ぜひおためしください。

 

 

作った人:ツジメシ

ツジメシ

本名は辻村哲也、ツジムラの飯でツジメシです。本業は各種製品を手がけるプロダクトデザイナーながら、料理好きが高じて間借り飲食店でも料理中。手抜き日常食からマニアックな料理まで図解したレシピが人気。著書に『付箋レシピ デザイナーときどき料理人のスケッチごはん』(アース・スターエンターテイメント)。

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