研究開発戦略
コア技術の進化を生み出す基盤技術の発展による価値創造 グンゼグループはこれまで、「繊維加工技術」「樹脂加工技術」「製造技術×装置開発」を基盤技術として研究開発に取り組むことで、お客さまにさまざまな製品を提供してきました。
研究開発費
新たな価値の創出について 中期経営計画「VISION 2030 Stage1」において、健康衣料(“衣療®”)や機能性フィルムの研究開発に取り組んでいます。Stage2では、さらに新たな価値を顧客に提供するため、多岐にわたる研究開発活動を展開していく予定です。 お客さまの生活の質(QOL)向上を目指して開発した、ウェルネス&ヘルスカテゴリー商品ブランド「メディキュア®」は、手術後の肌への刺激を和らげるなどの価値が認められつつあります。今後も自治体や医療機関、介護施設、他企業との連携を深め、さまざまな悩みを軽減できる「衣療®」の開発を推進していきます。また、プラスチックの成形技術を活用し、病院、在宅医療、介護の場で必要とされる医療機器や医療部材の開発にも力を注ぎ、お客さまのQOL 向上に貢献していきます。さらに、半導体や自動車業界向けには、これまでに培ったプラスチック成形技術や「異種積層技術」「分散混合技術」を進化させ、プロセスの効率化、工程ロスの削減、リサイクル対応設計など、環境に配慮した産業資材フィルムの開発を進めます。 加えて、既存の事業部門における新たな価値創造を促進するため、技術革新に向けた研究開発活動を積極的に推進していきます。
加工技術を通じたイノベーションの創出
社外機関との交流について 新たな学びや新規技術の導入、当社技術の進化と活用機会の拡大を実現するために、社外機関との交流を積極的に推進しています。
アカデミアとの交流 ―「綿セルロース布のアセチル化改質による速乾性の付与」による学会報告―
2023年11月、繊維学会で発表し、多くの聴講者と、改質綿布の特性や、解析技術についてディスカッションしました。
(学会誌での紹介)
Acetylation of cotton knitted fabrics for improved quick drying after water absorption.S,Onodera. et al. Cellulose; 25 March 2024
繊維学会での発表の様子
―「吸収性高分子材料の医療機器への応用」の講義開催―
2023年10月、東京大学工学部において研究開発部の山内主幹研究員が講師を務めました。これは、産業界・経済界を中心に、材料の多彩な産業応用とその周辺技術の講義を通じて、材料の科学基礎と応用の理解を深めることを目的としている授業です。
東京大学での講義
展示会出展による交流 ―「第10回 メディカルジャパン大阪」に出展―
2024年1月、「機能性フィルムを活用したメディカル製品」および「繊維技術を活用した健康衣療」の2つのテーマで、最新の取り組みを紹介しました。
多くの来場者でにぎわう展示会
―「メドテックジャパン2024」に出展―
2024年4月、医療機器の設計・製造に関わる医療機器業界のサプライヤーと、国内外の医療機器メーカーの開発・研究関係者が一堂に会するイベントに出展し、現在研究開発中の「超音波検査用シート」と「異形チューブ」の展示を行いました。