ハンド・トラッキング機能付きQuestがあればRift Sは不要なの!?
Facebookの傘下で、VRゴーグルを提供しているOculusより、ハンド・トラッキング機能を搭載したOculus Questが発表されました。ですが発表はそれだけに留まらず、今すでにあるOculus QuestでOculus Rift用のハイエンドコンテンツを楽しめるようになる新機能「Oculus Link」が11月に提供される、というアナウンスもありました。
どういうことかというと、VR対応のPCとOculus QuestのType-CポートをUSBケーブルで接続することで、Oculus QuestがOculus Riftの代わりとして動作するらしいのです。Oculus Rift専用だったハイエンドなゲームやVR映像をOculus Questでも楽しめるとのこと。
整理すると、Oculusには3つのラインナップがあります。場所を選ばず、ケーブルレスで自分頭の動きや位置をVR内に反映させることができるオール・イン・ワン型スタンドアローンのQuest、そしてPCとのケーブル接続型でOculus史上最高の体験ができるRift S、あとはエンタメ向けで頭の動きのみがVR内に反映されるスタンドアローン型のGOがあります。
Oculus Rift SはPCのCPUとGPUを使ってハイエンドなコンテンツを表示していました。それに対してOculus Questはゴーグルに内蔵されたプロセッサで処理をしていたので表示できるコンテンツのクオリティに限界があったのです。それがOculus LinkでPCにつながるようになり、PCの処理能力の恩恵を受けられるようになったと。
Oculus Ready PCとは?
Rift Sが必要とするVR対応のPCは、CyberPowerPCやALIENWARE、それにFalcon NorthwestやLenovoなどのハイスペックなゲーミングPCが推奨されていますが、スペック的にはNVIDIA GTX 1050Ti / AMD Radeon RX 470以上以上のグラボ、Intel i3-6100 / AMD Ryzen 3 1200、FX4350以上のCPU、8GB以上のRAM、そしてDisplayPortTM 1.2 / miniDisplayPortのビデオ出力とUSB 3.0ポート1つを備えた、Windows 10機が求められます。
多少ハードルは高いものの、こうしたPCを揃えた上でQuestを繋いでLink機能を使うことで、Riftで遊べていたタイトルがプレイ出来るようになるワケですね。
本来「Quest」には探求や、拡大解釈すれば追撃なんて意味もあるので、まさにって感じがしますね。同社のモデルで下剋上が起きる、革命的な機能が「Oculus Link」なのです。
コンテンツの違い
現在109本のタイトルがあるQuestと、875本のタイトルを持つRiftでは、すでに勝負アリの絶対的な差があります。
たとえば11月リリース予定のアクション・アドヴェンチャー『Stormland』や、10月登場予定の『Asgard's Wrath』などなどありますが、「Oculus Link」でRift用のタイトルがQuestで利用できる、となればRiftの存在意義が危うくなりそうです。しかも来年からコントローラー要らずの、素手で遊べるQuestにアップデートされます。手を動かせる範囲はコントローラ型と比べて違いがありそうですが、なおさら下克上感強いですね...!