こ、これは...リアル過ぎて言葉を失う!
中国内モンゴル自治区ウダ区の炭鉱の火山灰の下から2億9800万年前の森がそっくりそのまま化石となって出土し世界中が腰を抜かしておりますが、その第一弾の写真が初公開となり、さらなる衝撃が走っています。
「泥炭形成の沼沢林の化石植物が極めて良い状態で保存されていること」が...わかりますわかります、とても3億年埋まってたとは思えません!
植物・木の全体像が発見されたことで、これまで公開となった再現図が事実に間違いないことが確認されたかたちですね。また、木や植物の群落が森の中に生えていた通りの配置で化石となって見つかったのはこれが初めて。
調査を率いる科学者が論文タイトルで「ペルム紀植生のポンペイ(Permian vegetational Pompeii)」とその特徴を表現したように、この森は火山噴火で丸ごと火山灰の下に埋まってしまったので、こんな良い状態で保存されていたんですね。
まさに「タイムカプセル」のような大発見だと、ペンシルバニア大学の古植物学者ハーマン・フェッファーコーン(Hermann Pfefferkorn)教授も興奮冷めやらぬ様子です。
驚くほど保存状態が良い。そこに立つと、葉がついている枝が見え、その隣の枝、そのまた隣の枝、そのさらにまた隣の枝まである。目を移すと、その同じ木の幹まで見える。いやはや全く興奮を禁じえませんよ。
以下に、出土したものを並べておきますね。ちょっと調べのつかない専門用語は英字のまま残しておきます...。
発掘現場。内モンゴル自治区ウダ区の西8km、Helanshan山脈北部。火山灰に覆われたエリア自体は南北長推定10km(6.2マイル)ですが、これまでに科学班が調査できたのは、うち1000平米(10,763平方フィート)のエリアだけ。炭鉱全体の面積は20平方km(7.72平方フィート)あります。Asterophyllites longifolius(A)とその同族のPaleostachyaタイプの胞子嚢穂(B); Sphenophyllum oblongifolius(C)とその同族の胞子嚢穂(D)、Sigillaria cf. ichthyolepis の葉(E)
シダ類(AとB)Asterothecaタイプの胞子嚢をもつPecopteris種、(CとD)Eoangiopterisタイプの胞子嚢をもつPecopteris hemitelioides、(EとJ-K)Sphenopteris(Oligocarpia)gothanii
(FとG)Sphenopteris cf. tenuis、(H)Sphenopteris種1、 (I) Sphenopteris種2 異常な小羽片(Aphlebia)が各終羽片の一番下にありますが、これはこれがつる植物の可能性もあることを示唆するもの。
シダ類(A) Pecopteris cf. candolleana、 (B)Nemejcopteris feminaeformis、(C) Pecopteris orientalis、(D)Pecopteris種
(E)Pecopteris lativenosa; (F)Pecopteris arborescens。一番下に異常な羽片(Aphlebia)
Noeggerathiales。(A-D)Tingia unita: (A) 胞子嚢穂の樹冠および茎に繋がった羽状葉、(B)孤立した胞子嚢穂、(C)大きな羽枝だけ見える葉、(D)大きな羽枝も小さな羽枝も見える葉。
(E-H) Paratingia wudensis:(E)胞子嚢穂の樹冠および茎に繋がった羽状葉、(F)大きな羽枝だけ見える葉と (G)小さな葉も下から見える葉、(H) ひとつの茎に沢山の葉がついていたと思われる
(IとJ)Paratingia種: (I)胞子嚢穂の樹冠および茎に繋がった羽状葉、(J)大きな羽枝も小さな羽枝も見える葉
Cordaitesとソテツ植物。Cordaites種(A) たくさんの葉、(B)生殖器官、(C)Pterophyllum種、(D)Samaropsisタイプの種のクラスタ、(E)Taeniopterisタイプの葉(根端はA、C-Eが2cm、Bが1cm)。Cordaitesとソテツ植物。Cordaites種、 (A)たくさんの葉(B)生殖器官、(C) Pterophyllum種
(D)Samaropsisタイプの種子のクラスタ、(E) Taeniopterisタイプの葉
[PNAS]
JESUS DIAZ(原文/satomi)