iPhoneで操作できるクアッドコプター・AR.Droneを初めて見たのは、一昨年9月のことでした。当時もそのあまりのクールさに大興奮でしたが、その製品がこのたびAR.Drone 2.0にバージョンアップしてさらにクールになりました。
まず、搭載された小さなカメラが動画や写真をiPhoneなどの操作側デバイスに720pのフルHDで送ってくれます。こうした動画などは、アップデートされたアプリによって友達と簡単に共有できます。またオリジナルのAR.DroneはiPhoneでコントロールできることがポイントでしたが、AR.Drone 2.0は基本的にすべてのiOSとAndroidベースの電話やタブレットから操作できるようになっています。
機体はリデザインされ、より強化されつつ軽量さも保たれています。高度6メートルまではデュアル超音波センサーがこうもりのように地面を「見る」ことで以前よりずっと安定性が増し、機体も水平に保たれます。さらに高度が上がると、気圧センサーによって縦の安定性が確保されます。上昇可能な範囲はモバイル機器のWi-Fiが届く範囲までとなりますが、理論上は高度50メートルまで上昇することが可能です。
さらに、おそらく今回のバージョンアップで最大のポイントだと思われるのは、操作性の大幅アップです。オリジナルのAR.Droneでは、ユーザーがドローンに乗っている感覚で動かす必要があり、ユーザーの視点で見た左右の方向と操作上の左右が必ずしも一致しないのがちょっと使いづらいところでした。
が、AR.Drone 2.0はユーザーの居場所を感知していて、ユーザーが操作デバイスを傾けると、ユーザーから見て同じ方向に動かすことができるようになりました。つまり、デバイスをドローン側に傾けるとドローンがユーザーから遠ざかり、ユーザーから見て右側に傾けるとドローンも同じ方向に動くという具合で、非常に直感的です。ハンズオンの時間に試したところ、部屋の中を旋回させたり、人の間を縫うように動かしたりする微妙な操作もすごくやりやすくて驚きました。ちなみに、オリジナルの操作方法もオプションとして上級者向けに残されています。
AR.Drone 2.0は今年の4~6月のどこかで希望小売価格300ドル(約2万3000円)で発売されます。良いお値段ですが、このクールさにはそれだけの価値がありそうです。
Brent Rose(原文/miho)