早速、実験。バナナを2房用意。1房をじかに置き、もう1房を吊るす。置いたバナナを4日目にちょっと持ち上げたら、房を束ねる芯の部分がボロっと取れてしまい、まもなく急速に黒ずんでしまった。一方、吊るしたバナナも5日目には芯の部分を残して自然に落下。そんなわけで、吊るした方がいくらか長持ちすることが分かった。
筆者の友人でバナナスタンドの存在を知っていたのは11人中2人のみ。もしかして新商品? バナナの販売に力を入れている住商フルーツ株式会社の佐藤さんに聞いてみた。
「スタンドそのものは昔から使われています。
もしかして、筆者の友人は貧乏人ばかりなのか……という疑問はさておき、バナナが長持ちする秘密を聞いてみよう。
「バナナはデリケートな果実です。接すると黒くなりやすいので、接触面を小さくするため吊るすとよいのです。また、バナナは成長中、木にぶら下がっていますから、同じ環境に置いてやるといいわけです」
なるほど、納得。ところで、住商フルーツさんのホームページを見ると「バナナを1本ずつビニールに入れて密封、冷蔵庫に保管すると長持ちします」とある。えっ? バナナって、冷蔵庫に入れたらダメなんじゃないの?
「熱帯の食べ物ですから、寒い所が苦手です。青いうちに入れてはダメです。しかし、ある程度熟してから入れると、追熟(ついじゅく)が抑えられて長持ちするのです。夏は特に追熟が速いですから」
冷やすと皮が黒くなることがあるそうだが、果肉には影響がないと言う。佐藤さん、冷蔵庫での保管を薦める理由をもうひとつ挙げた。
「夏のバナナはそのまま食べると生温かく感じます。冷やして食べた方がおいしいのです」
早速、バナナを冷やしてみた。
(R&S)