歓楽街と呼ばれる場所には、必ずと言っていいほど見掛ける看板がある。それは、「無料案内所」もしくは、「無料風俗案内所」というものだ。
恐らく、男性であれば知らないと言う人はいないかもしれない。
何度も見掛けたことはあるが、実際にどんな場所なのかわからない人や、あからさまに“無料”と書いてあることが逆に怪しく、“ぼったくり被害”に遭うと思っている人もいるのではないだろうか。
そんな中、ふと「無料とは一体何を指しているものなのか。そもそも、仕組みを詳しく知らない」という疑問を持った。そこで、実際に風俗店が多い新宿・鶯谷・池袋・渋谷・五反田の中から、日本で一番有名な場所、新宿歌舞伎町に行って聞いてみることにした。今回、新宿歌舞伎町で3店舗構え、10年以上も経営している老舗「無料案内所」に行き、そこで働くガッチリ系の40代男性スタッフに、普通のお客として直撃してみることに。
無料案内所の「仕組み」を探る
――無料とあるが、一体何を指しているのか?
「お客様の要望に合ったお店を紹介するのが無料ということになります」
――でも、それでは営業していけないのでは?
「提携しているお店を紹介する毎に、お店側から紹介料を頂いて成り立っています」
――利用することでメリットは?
「特別割引料金、在籍している女性の評判、ぼったくり被害に遭わない、といったことになります」
案内所を装った「ぼったくり店」がある
――なるほど。しかし、ネットなどで案内所を利用したら、紹介料を取られたというのを見たのですが?
「実は悪質な案内所もあるのは事実です。案内と紹介は別と言ったりして、お金を取ったりするので、非常に困っているんです」
――それを見分ける方法は?
「昔は店舗を構えていなかったり、キャッチに付いていかないというのが、見分けるポイントではあったのですが、今は店舗を構えていたりするので、一般のお客様には難しくなっています。そこで、もし案内所を利用する場合に確認してもらいたいのが、スタッフに料金が発生しないことです。あとは、紹介されたお店で案内料や紹介料を別途請求されないことも、確認することをオススメします」
――利用する側に負担が大きいのでは?
「そうかもしれませんが、安心して遊んでもらうためですので。それで信頼出来る案内所を見つけてもらえたらと思っています」
――そうなんですね。聞いていいか分からないですが、最近の景気は?
「大丈夫ですよ。
今は海外からの観光客が増えてきているので、決して景気が悪いわけではないです。人数は少ないですが、英語や中国語を話せるスタッフもいるので、頑張れています」
無料という言葉だからこそ、利用する側は「慎重」になるべき
ということで、無料案内所について細かく教えてくれたことからわかる通り、接客態度などはよく丁寧だと感じた。他にも、鶯谷や池袋の案内所にも、電話で問い合わせて、ぼったくり案内所の見分ける方法を聞いたところ、ほぼ同じ内容の答えが返ってきた。
ただ、信頼出来る案内所を見つけることは、何が起きるかわからない歓楽街で安心して楽しむために、必要であると思う。その中で、一番重要になってくるのは、利用する側が冷静・慎重に選ぶという当たり前のことかもしれない。間違っても泥酔したまま、適当に選ぶのは避けた方が良さそうだ。
(カネシロコウセイ)
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