ケニアの若者、「最大の抗議活動」呼び掛け 新内閣発足する中
ケニア(CNN) ケニアのデモ参加者らは8日、抗議活動を展開するべく首都ナイロビに再結集した。ルト大統領は同日、新内閣を発足させている。デモは8週目に突入した。
ナイロビ中心部で多くの店舗が依然として閉鎖されるなか、警察はデモ参加者らに催涙ガスを噴射した。SNSで広く共有されたポスターは「最大の抗議活動」を呼び掛けた。これはその日の日付である8月8日のスワヒリ語訳にちなんだ「ナネナネ行進」とも呼ばれている。
若いデモ参加者の有力者の1人は7日、「私たちは権利のために行進し、明日、この国を解放する」と語った。
増税法案に反対するZ世代がSNSで組織化し、デモは約2カ月前に始まった。腐敗、生活費の高騰、警察の暴力に反対する市民が加わっていき、デモは続いた。増税法案は現在撤回されている。
ケニアの全国人権委員会は、抗議活動により全土で少なくとも61人が死亡したと発表。おおむね平和的な抗議活動を行っていたデモ隊に対して警察が過剰な暴力と実弾を使用したと非難した。
別の有力なデモ参加者は、8日を国の3度目の解放日と呼び、X(旧ツイッター)に「ケニア国民が法による統治と説明責任を求めてきた1カ月半のクライマックス」と投稿。多くの若者はメディアが使う「反政府抗議活動」というレッテルを批判し、憲法が保障する権利を求めてデモ行進を行っていると主張している。
ルト大統領は先月、国民の圧力を受け内閣を解任したが、閣僚の約半数を再任。新たな怒りを招いた。ルト氏が議会に審議を要請した20人のうち、議員らが却下したのは1人のみだった。
ケニアでの抗議活動は、ウガンダやナイジェリアでも同様のデモを引き起こした。