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山崎賢人の『キングダム』&Netflix「今際の国のアリス」佐藤信介監督との6年 この二人だからこそ可能になること

山崎賢人
山崎賢人

 実写映画『キングダム』シリーズで累計動員1,700万人、興行収入245億円を突破する大ヒットを記録し、日本発作品として最高視聴時間を記録するなど海外でも反響を呼んだNetflixシリーズ「今際の国のアリス」の佐藤信介監督と俳優・山崎賢人(※崎=たつさき)。濃密な時間を共にしてきた二人が、本日(25日)より配信開始となる「今際の国のアリス」シーズン3で、これまでの軌跡と互いへの思いを語り合う。固い絆で結ばれた“ゴールデンコンビ”だからこそ到達できた、新たなクリエイティブの境地とは……。

【画像】山崎賢人×佐藤信介監督撮りおろし<8枚>

シーズン3の狙いは“ジョーカー”の謎を描くこと

シーズン3より。今際の国再び……

 2010年から2016年まで「週刊少年サンデーS」「週刊少年サンデー」で連載された麻生羽呂のコミックを実写化する本シリーズ。生きる意味を見失っていたアリス(山崎)が、突然放り込まれた謎の世界“今際の国”でウサギ(土屋太鳳)をはじめとする仲間たちと共に、元の世界に戻るために命がけの“げぇむ”を強いられるさまが描かれた。シーズン1は2020年に配信。2022年に配信されたシーズン2は、90以上の国と地域でTOP10入り、うち17の国と地域で首位を獲得。国内では14日連続で1位を獲得し、配信からわずか4週で視聴時間が日本発作品として最高記録となる2億時間突破の大ヒットを記録した。

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 シーズン2で一度は完結したと思われた物語。しかし、そこにはまだ語られていない「残されたもの」があったと佐藤監督は語る。物語を突き動かすコンセプトは、極めて明確だった。佐藤監督は「シーズン1、2とやればやるほど、その残されたものがはっきりとしてきて、それについてシーズン3では語ろうというのが、最初のコンセプトでした。一言で言うと、それが“ジョーカー”なんです。これだけトランプというものを見つめた作品はないと思うのですが、一点だけ、ジョーカーにだけは触れてこなかった。そこをやはり紐解いてみたいという欲求があって、それでシーズン3をジョーカーの物語として、最後の1枚について語る、というところから始まりました」といきさつを語る。

シーズン3より。アリス(山崎賢人)がウサギ(土屋太鳳)と別行動になる展開も特徴

 シーズン1、2が今際の国の謎を追う物語だったのに対し、シーズン3はそれが生と死の狭間であることが明確になった上で、ウサギと夫婦になり平穏な日々を送っていた主人公アリスが思いがけない試練に直面していく。しかも、原作にはないオリジナルストーリーとして紡がれる。台本を読んだ山崎は「原作としてはシーズン2で終わっていたので、全てが新鮮だったのですが、すっと入ってきて、めちゃくちゃ面白いと思いました」と、あっという間に世界観の虜になったという。

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 さらに山崎は「劇中で描かれるオリジナルゲームも、ほぼ少人数でプロデューサーチームと監督と考えて作ったと伺って、“天才ゲームクリエイターか!”と驚きました。今まで積み上げてきたものが結実したシーズン3ができたなと思っています」と笑顔を見せる。

 そして、物語の核心であるジョーカーという存在を、山崎は「結局は生きている人間たちの心次第だ、と嘲笑うかのような存在として描いているのが、本当に生と死をシンプルに考えさせられる内容になっている」としみじみ語っていた。

以心伝心!このコンビだから可能になること

シーズン3より。アリス(山崎賢人)はウサギと結婚後、カウンセリングセンターで実習中の大学院生に

 2019年に始まった映画『キングダム』シリーズ、そして翌年2020年に配信がスタートしたNetflixと他に類を見ないほど濃密な期間を過ごしてきた山崎と佐藤監督。そのコミュニケーションは、もはや言葉を交わさずとも成立する領域に達している。

 山崎は「自分がうまくできなかったと感じた時は、信介さんも察してくれて“もう一回”と言ってくださるんです。例えば、泣きのシーンはとても難しいのですが、演じやすいように様子を見て、テストの回数を調節してベストなタイミングで本番に行けるように持っていってくれる」と、言葉にせずとも分かり合えていることを強調する。

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 そんな以心伝心は、周りから見れば些細なことに思えるかもしれない。だが、その一瞬の機微こそが、作品の真実味を左右する。佐藤監督は「お互い、本当に細かいことなんですけどね。(セリフを)言ってから下を見るのか、下を見てから言うのか……とか。普通に考えればどっちでもいい”と思うかもしれないけど“そこが肝なんだ”と感じる部分が共通している」と二人だからこその空気感が共有できているといい、「時には、ほんのちょっとした動きが全てを変えてしまう。そんな感覚が一致しているんです」と山崎との撮影を振り返る。

 今際の国での記憶がまだら模様に戻っていくという、シーズン3のアリスの複雑な状態を表現する上でも、二人の緻密な共同作業は不可欠だった。山崎は「“今、何パーセントぐらいなんだろう?”とか。“あの看板を見た時に何も思わないのか”とか……。仕草一つで状況をしっかり説明しなければいけないので、お互いの意識が同じでいることが重要」とこだわりを明かすと、佐藤監督も「しかも、順撮りじゃないので、なおさら感情の繋がりは重要になってくる。その辺のグラデーションをつけるのが面白かった」と緻密なやり取りを持って作品が出来上がったと語っていた。

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山崎賢人が6年をかけて佐藤監督から学んだこと

 「今際の国のアリス」の壮大な世界観と複雑な撮影。その巨大なプロジェクトの全てを把握し、舵を取る佐藤監督の存在は、山崎にとって絶対的な安心感に繋がっている。

 「信介さんは、これだけドでかいプロジェクトが全部見えているんだろうなと思える安心感があります。俳優しか気づかないような些細な部分を、あれだけの規模の中、ちゃんと微調整してくださる。忙しい現場で“それはちょっと我慢して”と言われそうなことでも、ちゃんと受け入れてくれるんです」

 山崎は俳優としてだけでなく、作品作りの一員として撮影現場に立つ中で、佐藤組の在り方そのものから大きな影響を受けてきた。「作品を作る上での現場の環境など、そういうことも含めて“ああ、こういう現場であるべきだな”と肌で感じる期間でした。間違いなく、この6年間の自分の成長は佐藤組があったから」と自信を持って語っていた。

山崎賢人は「一枚の上質な紙」のような存在

山崎賢人&佐藤信介監督

 佐藤監督は、この数年間で山崎が見せた変化をどう見ているのか……。そこにあったのは、単なる成長という言葉では収まらない、俳優としての本質的な魅力の開花だった。「“山崎賢人の世界”みたいなものを、まじまじと見せつけられたっていう感じが、この数年でより大きくなっていったように思います。僕以外の監督ともご一緒して、いろいろな役をやっているじゃないですか。他の監督が撮られた作品も含めて見て、“山崎賢人って何者?”みたいな感じがすごくするんですよ」

 山崎の魅力を、監督は「一枚の上質な紙」と表現する。「何でもそこに描くことができるみたいな、役者として本当に変幻自在で。普通、なかなかできないようなことだと思うんです。ここまでの振り幅って。しかも意気込んでゴリゴリやっていく感じではない。山崎さんを見ていると、さらりとお茶でもたてるような……本当に涼しげな顔でそれをやっていらっしゃるのが、素晴らしいなと」

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 この揺るぎない信頼があるからこそ、佐藤監督は撮影現場で“暴れる”ことができるのだという。「山崎さんだけは筋がピーンと通っていて、そこはブレないという安心感があるからこそ、こっちは暴れられるんです。ここに山崎さんがいれば、めちゃくちゃな世界観のなかでも“いける”という安心感があります。そういう意味で言うと、非常に頼りがいのある方だと思います」と称賛していた。

 言葉を超えた感覚で通じ合う、監督と俳優という枠を超えた信頼関係。互いが互いの絶対的な安心材料であり、より困難な挑戦へと向かうための土台でもある。「今際の国のアリス」シリーズが続くごとにパワーアップしているのは、二人の強固な絆があるからこそなのだろう。(取材・文:磯部正和)

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