朝ドラの人気者が「今際の国のアリス」で爪痕残す怪演

先ごろ終了したNHK連続テレビ小説「あんぱん」では“30秒カウントダウン”でおなじみの世良役で人気を博した木原勝利(44)。現在配信中のNetflixシリーズ「今際の国のアリス」シーズン3ではイメージをガラリと変え、強烈な存在感を放っている(※一部ネタバレあります)。
アンパンマンを生んだやなせたかしさんとその妻をモデルにした「あんぱん」では代議士・薪鉄子(戸田恵子)のクールな秘書(事務補助員)・世良則雄を好演した木原。効率を重視するためかやたらとカウントダウンする癖があり、一見冷たそうに見えるが、のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)に「30秒だけ時間をあげます」と粋な計らいを見せることも。「それいけ!アンパンマン」がオンエアされる記念すべき回では代議士となって貫録たっぷりの姿を見せ、視聴者を喜ばせた。
「あんぱん」では愛されキャラで注目を浴びた世良だが、9月25日より配信スタートとなった「今際の国のアリス」シーズン3では正体不明の不気味なキャラクターを怪演。麻生羽呂の同名コミックを実写化する本シリーズは、命懸けの“げぇむ”を強いられる不思議な国を舞台にしたサバイバルアクションで、木原演じる謎の男はシーズン3の初めの“げぇむ”で新キャラクターのリュウジ(賀来賢人)が参加する「ばばぬき」に登場する。
リュウジがとある建物の駐車場に向かうと、そこには数人の男女が集められており、謎の男が「お集まりいただきありがとうございます」と“歓迎”。スーツのいで立ちでどこといって特徴のない男。参加者にルールを淡々と説明するその男は言葉遣いは丁寧だが、ロボットのように無機質な雰囲気をまとい、明らかに異質。脱落者が続出すると「“いい”ゲームになってきた…」と恐ろしい一言を放つ。
出演シーンは長くないものの悪夢に見そうな強烈なキャラクターを演じ、爪痕を残した木原。近々では、NHKドラマ「3000万」の広域強盗事件の指示役や、フジテレビ系木曜劇場「愛の、がっこう。」、Netflix映画『新幹線大爆破』などに出演。主演映画に『東京遭難』(2023)、『大阪カジノ』(2024)などがあり、先ごろ初主演映画『わかりません』(2022)がU-NEXTほかで配信開始。現在、バカリズム脚本の映画『ベートーヴェン捏造』が公開中。(編集部・石井百合子)