ローリー氏とダニエル氏のワインガーデン夫妻。
Lori and Daniel Winegarden
- 引退したワインガーデン夫妻には、30代のころの自分たちに予算計画について伝えたい大切なことがある。
- 20代、30代のころ、夫妻は予算を守らなかったが、今になってそれが大きな違いにつながったと実感している。
- 予算を守っていれば、お金のやりくりが楽になり、お金にまつわるストレスが減っていたに違いない。
ダニエル氏とローリー氏のワインガーデン夫妻は引退してからすでに数年が経つ。ローリー氏は2013年に法人不動産業から、ダニエル氏は2018年に法とビジネスの分野から引退した。
それ以降、ふたりは引退生活に関するブログを営んでいた。そして、自分たちの経済生活を振り返る時間を得た今、Insiderに、あの頃こうしておけばよかった、と思うことを教えてくれた。
30代のころの自分にどんなアドバイスをするか、という問いかけに対してダニエル氏は、もし当時に戻って自分に話しかけることができるなら、何よりもまず「予算を守れ」と伝えたいと答えた。
予算を守れば、金銭管理が容易だったに違いない
若かったころ、ワインガーデン夫妻は予算についていくつか誤解していた。
「予算の大切さを知ったのは40代になってからで、もし20代か30代でそれに気づいていれば、生活はもっと楽になっていただろう」とダニエル氏は言う。「夫婦の関係に有益だったはずだ。なぜなら、同じ認識を持ち、同じことに2回お金を使うことが避けられたはずだから」
予算計画をもっと早く生活に取り入れていたら、もっと豊かになれたはず、とダニエル氏は考える。「我々は予算を立てることの大切さを学んだ——それこそが、お金持ちがお金持ちになるためにやっていることなのだ」と言う。
『となりの億万長者(原題:The Millionaire Next Door)』の著者トマス・J・スタンリー氏は、同書のために取材した億万長者の多くが予算を立てている事実を発見した。「われわれが行った全国を対象にした調査を通じて、予算を立てない億万長者100人に対して、予算を立てる億万長者は120人いることがわかった」とスタンリー氏は書いている。
予算計画には時間がかかるし、多くの人は難しいと感じるだろうが、やる価値はある。
予算計画で、お金にまつわるストレスが減った
予算を立てることで、ワインガーデン夫妻はお金の扱いが上手になった。実際に前もって出費を計画することで、あとあとストレスを感じる必要がなくなることを知った。
「毎年、自動車保険の請求に驚かされることがなくなった」とダニエル氏は言う。「自動車保険額の12分の1を毎月こつこつ取っておいたからだ。ほかのことも、同じようにした。すると突然、お金との関係が改善し、ひとりでにやりくりができるようになったのだ」
ふたりは予算計画の大切さに気づき、もっと早くからやっておけばよかったと後悔した。予算を立てる習慣を身につけ、不規則な出費にも対応する方法を見つけてからはずっと続け、貯蓄やほかの現金に手をつけることなく、支出計画を守れるようになった。予算を組むことが、ふたりとも引退した今も、支出を抑える役に立っている。