(言葉季評)昭和は遠くなりにけり あの「反則」、最後に見たのは 穂村弘

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《降る雪や明治は遠くなりにけり》 中村草田男

 草田男の代表句である。昭和6年の作と聞いて、なるほどと思った。これが令和や平成の句ではもちろんあり得ない。そこから明治という時代が遠いのは自明だからだ。では、大正ではどうか。こちらは近すぎる。「明治は遠くなりにけり」という感慨には、やはり大正を経て元号…

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