コメ価格下落の「予兆」に戦々恐々「ババ抜き」「逆チキンレースだ」

有料記事

山田暢史 井東礁 内藤尚志
[PR]

 これは米価下落の「予兆」なのか。

 「高値で買ったコメの販売先がない。売れないコメを買い取ってくれないか」。関東地方でコメ卸売業を営む代表男性(59)のところには最近、各地の集荷業者から相談の電話が次々と舞い込むようになった。

 高値が続き、コメの増産が進んできた。2025年産の主食用のコメの収穫量は前年より1割ほど増え、16年以来の高水準になる見通しだ。飼料用などから切り替えて作付けした農家も相次いだとみられる。

 コメ余りでいつか暴落するのではないか――。そんな見方が広がり出し、本来なら卸売業者が多くの量を仕入れる時期にもかかわらず、取引が急に減り出したという。

 代表の男性は「いまの米価は高すぎるが、もし大幅に下がれば、つぶれる業者も出てくるかもしれない」と話す。

 ただ、店頭では依然として高…

この記事は有料記事です。残り2081文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

【30周年キャンペーン】今なら2カ月間無料で有料記事が読み放題!詳しくはこちら

この記事を書いた人
山田暢史
東京社会部|農林水産・食担当
専門・関心分野
農林水産業、食、武道、災害
内藤尚志
経済部
専門・関心分野
雇用・労働、企業統治(ガバナンス)、経済政策
令和の米騒動

令和の米騒動

コメの高騰を抑えるため、国は備蓄米を任意の業者との「随意契約」によって放出しました。今後、米価はどうなるのか。関連ニュースをまとめています。[もっと見る]