「つばさの党」からどう逃げたか 追跡された陣営が見た異常な選挙
金子和史
4月にあった衆院東京15区補選で他陣営の街頭演説を妨害したなどとして、公職選挙法違反(選挙の自由妨害)の罪に問われた政治団体「つばさの党」の代表・黒川敦彦(46)ら3被告の公判が20日午後、東京地裁で始まり、3人はいずれも無罪を主張した。
つばさの党から妨害を受けたとされる対立候補の陣営は当時、何を見たのか。
車をすぐにUターンして…
立憲民主党の候補者だった酒井菜摘・衆院議員を陣営スタッフとして支援していた高野勇斗・江東区議が取材に応じ、「逃げるしかなかった」などと語った。
補選告示から3日後の4月19日。高野さんは「酒井なつみ」と貼り出した選挙カーで移動中だった。「あ、酒井菜摘いた」。突然、拡声機で大きな声が響いた。対向車線にいた「つばさの党」代表の黒川敦彦被告らだった。彼らの車はすぐさまUターンし、高野さんらの車を追跡しながら大音量で呼びかけた。
「この既得権益者! 立憲民…
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