低迷のオフピーク定期 大盤振る舞いの割引アップでてこ入れ JR東
平日朝の混雑時間帯を避けて通勤すると定期代が割引される「オフピーク定期券」へのてこ入れに、JR東日本が乗り出した。ラッシュ解消を掲げて昨年3月に導入したが、利用率は目標の半分と低調が続く。ピークに合わせた車両や要員を減らすコスト削減の狙いもあるだけに、割引率大幅アップの大盤振る舞いで普及に懸命だ。
オフピーク定期券は首都圏16路線約280駅を対象に、交通系ICカード「Suica」やモバイルSuicaで利用できる。午前6時前から午前9時過ぎまでの間に駅ごとに設定されたピーク時間帯(90分間)を除いて利用でき、通常の通勤定期より割安になる。ピーク時間帯に改札を通過した場合は、通常料金がチャージ額から差し引かれる。
JR東は導入理由として、時差通勤の普及による混雑緩和を掲げる。国土交通省によると、東京圏の鉄道主要31区間の平均混雑率は2009年度以降165%前後で推移。コロナ禍の20年度は107%にまで下がったが、22年度は123%に戻った。
同年度の路線別ワーストをみると、JR東の路線は、1位に京浜東北(142%)、2位に中央快速(139%)が入っており、「混雑緩和はいまも重要課題」という。
もう一つの大きな狙いはコス…