リストラに走った日本のツケ、成長できず ドイツとGDP逆転のわけ

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米谷陽一 ダボス=寺西和男
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 日本が名目国内総生産(GDP)でドイツに抜かれ、世界4位に転落する。何が両国の明暗を分けたのか。

 日本が昨年のGDPでドイツに逆転されるのは、円安とドイツの物価高騰の影響が大きい。

 だが長期的にみれば、日本ではバブル経済の崩壊後、景気低迷が続いたのに対し、ドイツが着実に成長を積み重ねてきたことの結果ともいえる。

 もともと両国とも製造業が強く、輸出大国として知られた。だが経済協力開発機構(OECD)によると、2000年から21年にかけたモノの輸出額は日本が1・6倍になったのに対し、ドイツは3倍に膨らんだ。

生産の海外移転「止められない」

 ドイツの輸出増は、関税なし…

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この記事を書いた人
寺西和男
ベルリン支局長
専門・関心分野
欧州の政治経済、金融、格差、ポピュリズム