日本の研究力、低迷から抜け出せず 注目の科学論文数13位に下落

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村山知博
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 文部科学省は8日、「科学技術指標2023」を公表した。注目度の高い論文数の国別順位で、日本は順位を落として13位に後退した。政府は科学技術立国をめざしているが、研究開発力の低迷からなかなか抜け出せないでいる。

 科学技術指標をまとめたのは、文科省の科学技術・学術政策研究所。各国の科学論文の総数のほか、「注目度の高い論文」として、ほかの論文に引用された回数が上位10%に入る論文数と、上位1%に入る論文数を調べた(いずれも19~21年の平均)。

 論文の総数で日本は前回調査(18~20年の平均)と同じ5位だったが、トップ10%論文数はイランに抜かれて13位と、過去最低の順位を更新した。スペインと韓国に抜かれて12位になった前回調査に続く後退だ。今回、トップ1%論文数でもスペインと韓国に抜かれ、前回調査の10位から12位に後退した。

 日本は00年代半ばまではト…

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この記事を書いた人
村山知博
科学みらい部
専門・関心分野
天文・宇宙、環境、エネルギー、原子力