フィレンツェが民泊禁止へ 歴史地区で増えすぎ、地元住民の住宅不足

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パリ=宋光祐
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 イタリア中部の古都フィレンツェは1日、市中心部で旅行者向けの民泊として住宅を貸し出すことを禁止する措置をとると発表した。欧州では民泊の急増による家賃の高騰や市街地の空洞化が問題になっており、米民泊仲介大手Airbnb(エアビーアンドビー)などに対する規制を求める声が高まっている。

 フィレンツェは15~16世紀にかけて繁栄したルネサンス発祥の地として知られる。市中心部は大聖堂など中世の歴史的建造物が多く残り、世界遺産に登録されている。ナルデッラ市長は発表で、こうした歴史地区に観光客向けの民泊が増えすぎていると指摘。地元住民の住宅が不足しているとして、市議会で必要な手続きをとると表明した。

 具体的には、歴史地区で住宅を今後新たに民泊として登録することを禁止する。すでに民泊として登録されている住宅については、民泊への活用をやめた所有者に固定資産税を3年間免除する優遇措置を設けることで、賃貸住宅として住民に貸し出すよう促す。

 ANSA通信によると、イタ…

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この記事を書いた人
宋光祐
パリ支局長
専門・関心分野
人権、多様性、格差、平和、外交