昨年の企業倒産、3年ぶりに増加 「ゼロゼロ融資」の効果薄れ
東京商工リサーチは13日、2022年の倒産件数(負債額1千万円以上)が6428件で、3年ぶりに前年を上回ったと発表した。新型コロナ下の政府による企業への資金繰りの支援策の効果が薄れ、原材料高が企業の経営を圧迫しているもようだ。新型コロナ前の19年(8383件)と比べれば少ないが、今後増えていくおそれがある。
倒産した企業を産業別でみると、飲食や娯楽を含むサービス業が2075件(前年比3%増)で最多。次いで建設業が1194件(同12%増)だった。21年からの増加率では、燃料費高騰の影響を受けた運輸業が324件(同36%増)で目立った。規模別では、従業員が5人未満の企業が75%を占めた。
新型コロナの感染が広がり、経済に大きな影響が出た20年3月、政府は企業の資金繰りを支えるため、中小企業が実質無利子・無担保でお金が借りられる「ゼロゼロ融資」制度を開始。これまでに200万件超の利用があった。その効果もあり、21年の倒産件数は6030件と57年ぶりの低水準だったが、政府は22年9月末で受け付けを終了した。これまでゼロゼロ融資で多くの資金を借りた企業もあり、来春に向け返済が本格化する見通しだ。
帝国データバンクが同日に発…
【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら