ロシアに大ダメージ与えたドローン攻撃 ウクライナは吹っ切れたか
ロシア国防省は5日、ロシア領内にある二つの空軍基地がウクライナ軍のドローン(無人航空機)による攻撃を受けたと発表しました。被害を受けた基地は、どのような施設だったのでしょうか。ウクライナから遠く離れたロシア本土が「戦場」となったことは、ロシアにとってどのようなインパクトがあるのでしょうか。防衛省防衛研究所の兵頭慎治・政策研究部長に聞きました。
――今回、攻撃を受けた空軍基地は、どのような基地なのでしょうか。
攻撃されたのは、ロシア軍の長距離戦略爆撃機の基地で、ロシアがウクライナ全土に対する空爆の拠点としている場所です。ウクライナ側は公式に関与を認めていませんが、今回の攻撃がウクライナの反攻であるならば、そのおおもとの基地の破壊を狙ったものと言えます。ロシアに対する意趣返しということになるでしょう。
ドローン攻撃は軍事的な破壊力は小さいですが、ロシアの防空網をかいくぐり、首都モスクワまで約200キロのところまで攻撃できるということを示しました。「ロシア本土は安全で、戦場はウクライナ領土内」だったのが、戦闘が長期化してエスカレートするとロシア本土も無傷ではいられない、火の粉はここまで飛んで来るということを、ロシア国民も知ることになりました。モスクワを含め、いつ狙われるかわからない状況を示して、ロシア国民の厭戦(えんせん)機運を高めたいという思惑もあるでしょう。
――ロシアにとっては、大きなダメージになったということでしょうか。
ロシアへのインパクトはどれくらい?
ロシアにとって、自国領内の奥深くにある空軍基地が攻撃されるということ自体が初めてです。それ自体が大きな失態で、ロシアにとって大きなインパクトがあったのは間違いありません。
ダメージが大きかったという…
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