電通本社を捜索、東京五輪テスト大会で談合の疑い 東京地検と公取委
東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会が発注したテスト大会業務の入札で談合した疑いがあるとして、東京地検特捜部と公正取引委員会は25日午前、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで、広告最大手「電通」(東京都港区)と、イベント制作会社「セレスポ」(豊島区)に、合同で家宅捜索に入った。
電通は組織委元理事の汚職事件の関係先として7月にも捜索を受けたが、今回は関係先ではなく直接の容疑対象となった。公取委の捜索は同法の「犯則調査権」に基づくもので、公取委は検察への刑事告発を前提に調べる。
イベント制作会社「セレスポ」も
電通の東京本社やセレスポには25日午前10時ごろ、係官らが捜索に入った。
組織委は、各競技の進行や警備態勢を実際の競技場で確認するテスト大会について、実施計画の立案業務を発注。2018年5~8月に計26件の競争入札が行われ、電通、セレスポを含む9社と、セレスポと別の制作会社で構成する共同企業体が落札した。
関係者によると、電通とセレスポは一連の入札で、事前に受注者などを決める調整をした疑いが持たれている。特捜部と公取委は、2社以外の落札企業も談合に関わった可能性があるとみて調べている。
26件のそれぞれの契約額は…