木下都議、4カ月ぶりに公の場 議員辞職否定「続けてという声ある」

関口佳代子
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 7月の東京都議選期間中に無免許運転で事故を起こしたとして書類送検された木下富美子都議(55)が9日、都議会委員会に出席するため約4カ月ぶりに公の場に姿を見せた。「(議員を)ぜひ続けて欲しいと言う声がある」などとして、議員辞職はしない考えを改めて示した。

 木下都議をめぐっては、都議会がこれまでに2回、法的拘束力のない辞職勧告決議を可決したほか、議長名で計3回文書を送り、登庁するよう要請していた。

 木下都議は9日正午ごろ、要請に応じる形で議長室を訪問。その後、集まった記者団の取材に対し、「事故を起こしてしまったこと、あってはならないことと深く深く反省している」と述べ、辞職勧告についても「大変重く受け止めている」と語った。

 議会の欠席が続いていたことについては、事故以前から選挙活動のストレスが原因と考えられる不眠が続いていたなどと説明。「医療機関を受診し、薬を処方していただいている。議会を休んだことについて改めておわび申し上げます」と釈明した。

 一方、「ぜひ続けて欲しい、また力を貸して欲しいという声があることも事実。失われた信頼を回復するのは大変厳しい道のりと覚悟しているが、一つ一つ議員活動の中で答えを導きたい」と述べ、議員活動を続ける考えを示した。事故の被害者とは10月半ばに示談が成立しており、事故の具体的な内容は整理して改めて説明する考えだという。

 木下都議をめぐっては、7月4日の都議選投開票日の翌日に事故が発覚し、警視庁が9月に自動車運転死傷処罰法違反などの疑いで書類送検した。当選以降、都議会に姿を見せていなかった。

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