「PCR検査受けられない」 受験生悲鳴、追試の恐れも

伊藤和行
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 16日から始まる大学入学共通テストについて、新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者と特定された受験生が、自治体などのPCR検査(行政検査)を受けられない事態が相次いでいる。大学入試センターには15日までに数十件の相談が寄せられているが、未検査なら追試に回らなければならないという。

 共通テストは16、17日に第1日程、30、31日に追試を兼ねた第2日程が行われる。センターによると、濃厚接触者の受験生は、自治体などの行政によるPCR検査を受けて「陰性」と判定された上で、無症状などの条件を満たせば別室での受験が可能だ。一方、センターには15日までに、受験生らから「濃厚接触者と特定されたがPCR検査を受けられない。どうすればいいか」などの相談が相次いだ。感染者増で検査が追いついていない保健所があるためで、会場となる各大学にも同様の問い合わせがあるという。

 センターは14日、共通テストの受験生に対し、PCR検査を受けていない場合や検査結果が判明していない場合はいずれも受験できず、受験票記載の「問い合わせ大学」に連絡し、「追試の受験申請を」とホームページ上で呼びかけた。

 濃厚接触者と特定された受験生のPCR検査については、文部科学省が昨年12月、厚生労働省に対してできる限り速やかに検査を行うよう要請し、厚労省も今月12日、保健所などに通知していた。

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この記事を書いた人
伊藤和行
那覇総局長
専門・関心分野
沖縄、差別、マジョリティー、生きづらさ