安倍晋三前首相の後援会が「桜を見る会」前日の夕食会の費用を補塡(ほてん)した問題をめぐり、立憲民主党などの野党がホテルの明細書や領収書の提出を求めたのに対し、安倍事務所はいずれもホテル側による再発行は難しいなどとして、応じなかった。野党側が6日、事務所の書面での回答を明らかにした。
野党は昨年12月、会場となったホテルが発行した明細書と領収書を提出するよう事務所に要請。訂正された安倍晋三後援会の収支報告書の中に、補塡の原資となる収入の記載が見当たらないため、どこにあるのか、との質問もしていた。
安倍事務所の回答は5日付。「以前も国会でご指摘を受けてホテル側に再発行を確認したところ」としたうえで、「明細書は公表を予定しておらず、再発行もしないと確認している」との説明を記載。領収書については、参加者に発行がされているなかで「宛先や金額が異なる領収書を発行することはできないと聞いている」とした。
補塡の原資の記載については「弁護士らと協議し、監査人のチェックを経て所要の修正を行った」との回答にとどめた。安倍氏が国会で原資を「私の預金から下ろしたもの」と説明したことを踏まえ、野党側は6日、「なぜ安倍氏個人からの寄付が収入欄に記載されていないのか」との再質問を事務所に出した。
安倍晋三事務所の回答
野党からの要求、質問に対する安倍晋三事務所の回答は次の通り。
【①】夕食会について、ホテ…