五輪新競技のスケボー、相次ぐ苦情や事故 共生する道は

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黒田陸離 小寺陽一郎
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 横浜市の中心部で、スケートボードが禁じられた場所に立ち入ったとして、神奈川県警が11月、男性4人を軽犯罪法違反容疑で書類送検した(うち2人は不起訴)。東京五輪で新競技に採用されたスケボーをめぐって街で何が起きているのか。

 11月のある夜、横浜駅の商業施設前を記者が訪れた。人混みから20代の男性3人が現れ、階段やスロープを使って滑り始めた。付近の壁には「スケートボードのための立入禁止」と書かれた表示が数十枚。警備員に注意され、不満そうな無職男性(26)は記者に言った。「ぶつからないよう迷惑をかけないようにやっている」

 横浜駅周辺やみなとみらい21(MM)地区を管轄する戸部署によると、「うるさい」「人とぶつかりそう」という苦情を昨年は350件受けた。MM地区はタワーマンションが多く、深夜は声やスケボーが地面に接触する音が響くのだという。負傷者こそ出ていないが、今年は事故も相次ぐ。3月には70代の男性とスケボーをしていた小学6年生が衝突、8月には40代男性のボードが滑走して走行中の車と通行人に当たった。MM地区をよく訪れる市内の会社員女性(41)は「ブレーキがないので動きが読めない。深夜に集団でいると近寄りづらい雰囲気がある」。

 スケボーをすることがどんな罪に問われる可能性があるのか。

 県警によると、「交通のひん…

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この記事を書いた人
小寺陽一郎
ネットワーク報道本部兼東京社会部
専門・関心分野
事件事故、消費者トラブル、不動産