周庭氏と香港紙創業者が保釈 「欅坂46が頭の中に…」

香港=益満雄一郎
【動画】保釈された後、取材に応じた民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏=益満雄一郎撮影
[PR]

 香港警察は12日未明、香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で逮捕した香港紙「リンゴ日報」創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏を保釈した。同じ容疑で逮捕した民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏も11日深夜に保釈した。両氏は外国勢力と結託し国家の安全に危害を加えた疑いがあるとして10日に逮捕されていた。

 周氏は保釈後、朝日新聞などの報道陣に警察から証拠の提示がなく、「なぜ逮捕されたのか分からない」と指摘。「(警察は)まさに政治的弾圧のために国安法を利用した」と批判した。パスポートを押収されたことも明らかにした。

 疲れた表情で取り調べが非常に怖かったと漏らす一方、日本のSNS上で支援の動きが広がったことに感謝すると表明した。また拘束中、自分の信念を貫き、抵抗する強い意志を歌い上げた欅坂46のヒット曲「不協和音」の歌詞が頭の中に浮かんだという。

 今後については国際社会と連携する活動には参加できないとし、個人の立場から「香港の民主主義のために戦いたい」と語った。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
益満雄一郎
国際報道部次長|朝鮮半島担当
専門・関心分野
香港・台湾・中国、朝鮮半島、経済全般