変わる公立図書館、いいの? 司書半減…でも屋上テラス

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藤野隆晃
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 南海和歌山市駅(和歌山市)の再開発の目玉として、6月5日に全面開業した新しい和歌山市民図書館。多くの市民が訪れ、にぎわいの中心となっている。一方、公立図書館の役割として重要なのが、地域の歴史や文化資料の収集、保存だ。旧図書館から司書の数が大幅に減っている中、公立図書館としての役割を果たせるかが問われている。

 新市民図書館は、レンタル大手「TSUTAYA」を運営する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」が指定管理者を務める。屋上にテラス席を設けるなどこれまでの図書館にないような空間を作り、市からは市街地のにぎわいづくりの拠点になることが期待されている。

 一方、公立図書館としては、市民に読書の機会を提供するだけでなく、地域資料の収集や保存をする役割が求められている。図書館法では図書館の定義として「図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、保存」する施設と記されている。

 和歌山市民図書館に特徴的なのは、移民資料室の存在だ。現在約1万点の資料がある。日本図書館協会によると、移民関連の資料を集める施設としては、全国でも有数の存在という。

 旧図書館の資料室で司書を務めた中谷智樹さん(64)によると、ただ本を貸すだけでは個性がないと、全国でも有数の移民送り出し県だった和歌山という地域の特色を生かそうと、1984年に開かれた。

 その後、中谷さんや先輩の司…

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この記事を書いた人
藤野隆晃
スポーツ部
専門・関心分野
スポーツ、ジェンダー