宣言1週間、接触8割減の目標届かず 政府に危機感 

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三上元
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 安倍晋三首相が、新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく緊急事態を7都府県に宣言してから1週間が過ぎた。外出自粛や店舗への休業要請など住民生活に大きな影響が及んでいるが、政府は「最低7割、極力8割」の接触削減には届いていないと見ており、危機感を強めている。

 宣言の期限は5月6日まで。首相は14日の衆院本会議で「日々分析した上で専門家の意見も踏まえ、判断していく」と語った。接触削減を直接示す統計数字はないとしつつ、携帯電話の位置情報を活用した人口変動データが評価の一つの目安との考えを示した。

 人の往来を示す人口変動の減少は接触削減と完全に一致するわけではないものの、政府は1月18日~2月14日の平日午後3時時点の平均を「感染拡大前」ととらえ、7都府県の主要10地点で宣言が出た翌日の8日以降の変化を観察している。その結果、平日の人口変動の減少率は3~6割台にとどまる。

 13日を見ると、最も減った梅田(大阪市)でも67・7%減で、7割に届いていない。減少幅が最も小さかった三宮(神戸市)は47・6%減だった。多くの会社が休みの週末より、出勤者が行き交う平日の往来は抑えきれていない。

 こうした結果を受け、菅義偉官房長官は14日の記者会見で「もう一段の国民のみなさんのご協力をいただかなければならない」。新型コロナ対応を担当する西村康稔経済再生相も同日、記者団に「8割(の接触)削減を一人一人の力、努力で達成して(いきたい)。私は日本人の力を信じている」と訴えた。政府高官は「日々の感染者数に一喜一憂しながらデータを注視するしかない」と語る。

■接触減らなければ長期化…

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