埼玉)障害ある先生、切り開く道 卒業生送り出し万感
笠原真
埼玉県内の中学校に、右半身がままならない女性教諭(32)がいる。障害者の雇用が少ない教育現場で、生徒や同僚に支えられ、教壇に立っている。障害がある人が身近にいることで、生徒に気づきを与えられたらと願っている。
この女性は、県北部の公立中学校に勤める理科教諭。教員3年目の20代のとき、利き手の右手に急にしびれを感じ、チョークが持てなくなった。頸髄(けいずい)に大きな腫瘍(しゅよう)が見つかり、手術をした。
「もう教壇には戻れない」と不安感に覆われたが、不完全燃焼のままでは教員生活は終われないと再起をめざした。右半身のまひは残り、障害者手帳を持つことになったが、1年半にわたる入院とリハビリ生活を乗り越えて2015年8月に職場復帰した。
板書がかなわないため、授業…
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